正確には、十月七日は「ミステリー記念日」だそうで。
近代ミステリの先駆者とされるエドガー・アラン・ポーが七十六年前のこの日に亡くなったことにちなみ、設けられたとか。
タイトルで“ポゥ”と記述したのは、もちろん、初期の頃の『十角館の殺人』の表記に倣いました。(^^;
で、自分もこの記念日にちなんだ何かを書いておきたいなと、慌てて考えた結果……ミステリに使えそうなトリック・プロットといったアイディアを、四つ――“死”になぞらえて――捻り出しておくことにしました。
1.寂れたレンタルビデオ店で殺人。独り暮らしの知人を知人宅で殺した犯人は、犯行後に水害発生を知る。周囲は水で囲まれていた。泳ぎが苦手な犯人は、ボートかせめて浮き輪代わりになる物がないと逃げられない。家捜しした結果、ビデオソフトのケースをかき集めてダクトテープでひとまとめにし、即席に筏にして脱出。現場はビデオソフトが散乱しており、いかにも特定のビデオテープが犯行動機のように見える。
2.図書館司書の女Aが、返却された書物のチェックをしているとき、ふと気付く。男Bがまとめて返却した本六冊のしおり紐の挟まれたページの右側最初の一文字を拾っていくと、「あ・な・た・が・好・キ」となっていた。偶然だと思ったし、意図的な物だとしても気付いてもらえるかどうか分からない上に、意中の相手がチェックするとは限らないではないか。それでも一応気にして、男Bの次の返却をチェックしてみると……。
3.サッカーW杯で日本代表が決勝トーナメント初戦を初めて突破しようかという、夕闇迫る折。スマホのながら歩きをしていた男二人が曲がり角で鉢合わせし、転ぶ。その拍子に双方が落としたスマホは偶然にも同じ型式で色も同じ、ストラップや目立つデコレーションもなく、しかも同じサッカー中継を視聴していたため、見分けがつかない。急いでいたことや薄暗かったこともあり、ろくに確認せずにスマホを拾うと、両者その場を立ち去った。程なくして片方の男はスマホの入れ替わりに気が付き、もう一方の男が持って行ったであろう自身のスマホに電話するが、何故か応答がない。何か起きている!?
4.学生時代、恋人を飛行機の墜落事故で亡くした男。就職し、よい先輩に恵まれたと思っていた。ある日、その先輩から飲みに誘われ、つきあうと、酒が入ったせいかいつもより饒舌になった先輩が強運であることを示そうと「一つ後ろの飛行機が落ちたことあってさ。元々俺が乗る予定だったやつ。たまたまキャンセルが出て少しでも早く発ちたいと考えたのがよかったんだな。しかもだ、墜落の原因は、俺の乗った飛行機が起こした後方乱気流ときた。日頃の行いがいいとこういうときに神様は助けてくれるんだな」と語る。男葉トイレと言って席を立ち、スマホでこっそり調べると、まさしくかつての恋人が犠牲になった事故。男はどうしても先輩が許せなくなり、後日、事故に見せ掛けて殺害。動機がないため男が疑われることはない。
――いつか作品の形にできたらいいな。(^^)
それでは。