さすがにこの歳になって劇場に観に行く勇気はありませんでしたが、観てよかったと思います。
エヴァンゲリオンが始まった頃、私は他者との関わりを拒んでいました。
『結婚なんかする必要はない』
『子供なんか要らない』
そう思っていました。けれど、妻と出逢い、娘が生まれ、創作を諦め、思いがけず息子が生まれ、妻を喪い、その喪失感を埋めるために再び創作を始め、娘も成人し、たとえ社会の底辺を這いつくばろうとも人間は生きるのだと思い知らされました。
私は、自分の家族の生き死にを他人に決められたくありません。
私は、碇ゲンドウにこそ自分の姿を見ました。でも、私は、ゲンドウと同じ選択は行いません。
妻が私を恨みながら死んでいったことも、私の勝手で子供達をこの世に送り出したことも、すべて認めて残りの人生を生きたいと思います。
シンジ君が成長したことに、素直に「ありがとう」と言いたいと思います。
我が子を勝手にこの世に送り出した<親>として。