ご訪問いただき、ありがとうございます。霧野です。
新しいPCをお迎えしたので、記念に更新いたします。
古いパソ子ちゃん、今までありがとう。お疲れ様でした。
新しいPCさん、末長くよろしくね。(名前は未定)
画像は以前『ゆうけん&tolico』様がたからいただいたファンアートです!! 素敵でしょう?
さて、ここで拙作「アドラメレク」より、胡散臭い画商の藤枝さんにご登場いただき、絵の解説をしてもらいましょう。
えー、藤枝と申します。以後、お見知り置きを。
さて、この絵のテーマとなるのは、H&H企画の中の一編。『書いた文章が現実になる万年筆』を手に入れた女性と、そんな彼女に救いをもたらした青年の物語。
H&H企画の参加人数がたまたまタロットカードの大アルカナと同じ数だったことから、21番目の参加者である霧野という作者には『世界』のカードが割り当てられたそうです。
「想像力が世界を回す」。不思議な万年筆で新たな「世界」を創造しようとした主人公にピッタリのカードであります。
それを踏まえてまずは、この絵の万年筆の配置にご注目いただきたい。ペン先が左を指していますね。
一般にタロットでは、左手は過去を、右手は未来を表すそうです。
つまり、このペンで書いた端から文章は現実、すなわち過去となる。
そしてその「現実=過去」側から男性が「可能性=未来」側に座ってる女性に向かって歩み寄っている。未来へ向けて動き出せずにいる彼女を迎えにいくかのように。
彼女の表情をよく見てみると、穏やかではあるものの、その目はどこか哀しげにも見えるし、遥か虚空を超然と眺めているようにも見えてくるのです。
物語の中で、彼女と彼は手を取り合い、彼女の創造した『世界』へと時空を超えて旅立ちます。背景にある不思議な浮遊感を持つ曲線の数々。それは時空を旅する軌跡、交わり合う出逢いの奇跡をも表しているのではないでしょうか。
最後に、ペン先をご覧ください。何かの花と鳥の翼のようなものが描き込まれています。これはまさに、植物の持つ命の連鎖と大空を翔ける鳥の羽ばたき。尽きぬ生命力と魂の自由。
そこから紡ぎ出される物語は、きっと素晴らしく美しいものでしょう。
このように、この絵はテーマや構成、背景に至るまで、非常に緻密に、かつ繊細に構築された作品であると私は考えます。
さらに、男性の持つステッキという小物や、女性の髪型、編み上げブーツ等にも舞台となった時代感が反映され、その点でも興味深く観ることができるでしょう。さらに付け加えるならば、この絵の女性は非常にわたくしのタイプであr…
藤枝さん、ありがとうございました。解説は、もうその辺で……
写真のセンスはともかく、絵自体は本当に素晴らしいと思いませんか? 藤枝さんの解説が全てだとは思いません。色々な解釈、想像が膨らみますよね。
嬉しくて嬉しくて、それはもう大切に保管しております。
今更感が強いですが……
改めまして、ゆうけん さま、tolico さま。本当にありがとうございました。