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💐「アルジャーノンに花束を」読了! ※ネタバレあり

いつも読んでくださりありがとうございます。きぬもめんです。

このたび「アルジャーノンに花束を」を読了しまして……。
いやすごかった。怒涛の展開だった。

途中からひょっとして?っていう想像はあったんですけど、それでもチャーリイが元に戻ってしまうってことを受け入れられない自分がいて、知恵を得てから手放すのはどんなに恐ろしかったろうと、すっごい読んでてしんどくなりました。

ラストの締めもね、締め方もね、ここでタイトルが回収されるんだなっていう……おしゃれさとせつなさと喪失感、半端なかった。チャーリイ行っちゃうんだなって、すごい悲しくなった。

実のところ賢くなったチャーリイの言葉にちんぷんかんぷんだったところもあるんですが、それはそれで急激に賢くなった彼に置いていかれる周りの人間の気持ちが味わえてよかったなと。アリスとかこんな気分だったんだろうな。

賢さって本当良いことばかりじゃなくって、書いてある通り時に皆との間に楔を打ち込んでしまうものでもあるし、物の見方をがらりと変えてしまって失望するようなこともあったりします。知恵はチャーリイを助けるばかりでなく、時に酷く打ちのめしもしました。

それでも腐りきらず、知恵を使い、自分なりに残された時間をめいっぱい使って、研究し、それで答えを出したチャーリイは本当にすごい人間だなと思います。

過去のチャーリイの行動とか、「急がせなければできるのに」のところに自分を重ねて読んでいた身としてはしんどいところもすごく多かったんですけど、それ以上に読んでよかったと思う作品でした。


個人的に特にしんどかったポイントはお父さんが全くと言っていいほどチャーリイに気づかなかったところですかね……。お父さん、優しいんじゃなくて興味がなかっただけなのかもしれない……。


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4件のコメント

  • 自分も大分前に、「アルジャーノン」を読みました。その時は、とても人間の考え方の進化のようなものを感じて、面白かった記憶があります。
    今、成長途中の子ども達の様子を見る機会があるのですが、まったく同じような体験をすることが良くあります。
    自分は、変化しない方で、変化していくのは、子どもです。

    きぬもめんさまのお作品にも、人の気持ちの変化などが記されてあって、とても楽しく拝読させていただいています。
    楽しいです。ありがとうございます。

    だから、人はいつまでも進化を諦めないで、変化することを欲して欲しいと持ってしまいます。
  • 根 九里尾様、コメントありがとうございます!

    アルジャーノン、いい作品ですよね。私もチャーリイの変化には「人間の進化ってすげー!」と、すごくびっくりした記憶があります。
    すぐに物事を吸収して成長していく子どもといい、進化や成長は我々の身近にあるものなのだと改めて考えさせられました。

    我々もチャーリイのように変化や進化することを恐れず、欲していきたいですね。


    またお褒めの言葉をありがとうございます!まだまだ未熟者ではありますが、これからも楽しんで読んでいただければ幸いです!
  • 昨日からノートの存在には気づいていたのですがコメントする間がなくて…遅ればせながら…。
    アルジャーノン、よく考えられた話ですよね。
    『人間、知らない方が幸せ』なんてよく言いますが、まさに“これ”がチャーリイに当てはまるような気がして、「手術さえ受けなければ…しかし『変化なくして成長なし』とも言うし」…と、読んだ当時はいろいろと考えさせられました。

    作中に描かれていてる『人の悪意、ドス黒い感情描写』の生々しさに、何とも暗い気持ちになったことを今でも覚えています。最後は涙が出ました。

    きぬもめん様。また、何か読まれましたらご紹介してくださいね♪
  • 花京院 依道様、コメントありがとうございます!

    >『人間、知らない方が幸せ』なんてよく言いますが、まさに“これ”がチャーリイに当てはまるような気がして

    私も思いました。チャーリイは色々知らない方が幸せに生きられたんじゃないのかな、とか人の悪意に気づかなくて済んだんじゃないのかなとか。
    でも確かに変化しないとその先はないんですよね。難しい問題だ……。

    アルジャーノン、本当に人間の悪意や感情描写が生々しいですよね。最初はあんなに理知的に見えた博士たちもすごい低レベルな口喧嘩してたり手術を受ける前のチャーリイをナチュラルに人間扱いしてなかったり……。私もかなりその描写にあてられた口で、しんどい箇所がすごく多かったです。最後もせつないしで……。

    また何か読んだら書かせていただこうと思います!
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