いつも読んでくださりありがとうございます。きぬもめんです。
このたび「アルジャーノンに花束を」を読了しまして……。
いやすごかった。怒涛の展開だった。
途中からひょっとして?っていう想像はあったんですけど、それでもチャーリイが元に戻ってしまうってことを受け入れられない自分がいて、知恵を得てから手放すのはどんなに恐ろしかったろうと、すっごい読んでてしんどくなりました。
ラストの締めもね、締め方もね、ここでタイトルが回収されるんだなっていう……おしゃれさとせつなさと喪失感、半端なかった。チャーリイ行っちゃうんだなって、すごい悲しくなった。
実のところ賢くなったチャーリイの言葉にちんぷんかんぷんだったところもあるんですが、それはそれで急激に賢くなった彼に置いていかれる周りの人間の気持ちが味わえてよかったなと。アリスとかこんな気分だったんだろうな。
賢さって本当良いことばかりじゃなくって、書いてある通り時に皆との間に楔を打ち込んでしまうものでもあるし、物の見方をがらりと変えてしまって失望するようなこともあったりします。知恵はチャーリイを助けるばかりでなく、時に酷く打ちのめしもしました。
それでも腐りきらず、知恵を使い、自分なりに残された時間をめいっぱい使って、研究し、それで答えを出したチャーリイは本当にすごい人間だなと思います。
過去のチャーリイの行動とか、「急がせなければできるのに」のところに自分を重ねて読んでいた身としてはしんどいところもすごく多かったんですけど、それ以上に読んでよかったと思う作品でした。
個人的に特にしんどかったポイントはお父さんが全くと言っていいほどチャーリイに気づかなかったところですかね……。お父さん、優しいんじゃなくて興味がなかっただけなのかもしれない……。
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