本作は『世界を変える運命の恋』中編コンテストの為に書き下ろした作品でした。
変える世界の定義、恋の定義。
コンテストの募集要項からも色々な解釈が出来たと思いますが、僕の中のインプットから出てきたのはこの作品でした。なにか及ばなければ、この場を借りて謝罪致します。
本作について語る事はそう多くありません。とりあえずは完結したと思ってくだされば良いと思っています。本作を第一部だとして名付けるならば『隔離病棟脱出編』なんて、少しお硬いでしょうか。
話を続けられるように書いた物語ですが、続く物語かどうかは、分かりません。僕の手を使わずとも、あの二人はきっと上手くやっていくのだろうなと、僕は思っています。
ただ、せっかくなので本作を書くにあたって作った資料やプロット等を公開しておこうと思います。本編とだいぶ外れているので、興味のある方のみ、戯れ程度にご覧ください。
では、とりあえず挨拶は以上とさせて頂きます。
以下、『魔法使いの担当医』を書くにあたって書いたアレコレ。
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運命コン(ちなみに2~6万字縛り)の"個人的"な解釈
・女主人公であれ。
→富士見Lから出るって書いているし、ご丁寧に参考資料載せてくれているし。
→例に書かれている文章は全て女性目線だったよね。
・恋愛しろ
→恋愛の始めから終わりまで、じゃあ終わりってどこだろう。
→婚姻でいっかー。だから結は婚姻する事だよ。『でもそこに愛が必要か』は書かれていない。
→恋の予感は必須、じゃあ魔法を使って無理矢理婚姻させちゃおうか。
・ファンタジーしろ
→ただの現代恋愛はNGなのね、ふむふむ。
→じゃあまぁ世界観とかどこ風は置いておくとして、異世界ファンタジーで良いでしょう。
→転生じゃないよ、普通に異世界の異世界ファンタジー。
・募集要項の例えばから自分が書こうとしている作品を考える。
引用『例えば、ヒロインがヒーローとともに~』
『例えば、自分の中に眠る能力が開花し~』
→この二つが無難かなぁなんて思いました。 長編化した時にサブプロットも書きやすいし。
六万字が限度という事だけれど、書ききったなら "少なくとも" 二、三十万字ちょいは行けそうな見込み。
という事でゆるーく考えました。
『魔法のある世界で回復魔法を使う魔法医になったお嬢さんと。
勇者パーティを嫌な理由(書いてる途中で考える)で追放されて魔法病院に半ば幽閉された大術師様のお話』
タイトルに悩むね。
『魔法使いの担当医』
『魔術師様に掛かり付け!』
『大魔術師の担当医』
要は魔法、魔術が大きく根幹に関わってくるわけだけれど、医療魔術と表記すべきか回復魔法と表記すべきかっていう問題。
ファンタジーの魔法っていう概念一つとってもさ、魔法、魔術、呪文。みたいに色々あるのよね。
だから上記のタイトルの雰囲気にするなら表記はそれに統一しなきゃあいけない。
ちょっと長い耽美的な物もいいかなって思ったのだけれど、今回はストレートに行こうかと思う。
最初から最後までヒロインがヒーローに振り回される事になるから『掛かり付け!』がいいかなぁ。
語感で考えてみよう。
『まほうつかいの たんとうい』 7字5字
『まじゅつしさまの かかりつけ』 語感的には7字5字
『だいまじゅつしの たんとうい』 同じく語感的には7字5字
俺様系を強調する為に "様" はつけたいし、凄い魔術師に振り回されるって事で魔術師及び魔法使いの前には "大" をつけたい。
そうなるとどれもバランスが崩れちゃうんだよな。ちょっと悩みどころ。長々とした説明文にはしたくないけれど……。
刊行されている作品を見た感じ長文タイトルは2~3割が無難ってだなぁ。
だったら『魔法使いの担当医~病院にこんな監禁部屋が!?~』くらいが無難かな。似たような物があったらごめんだけど。
ログラインなぁ。カクヨムはログラインじゃなくてキャッチコピーなんだよな。
『互いに引いた貧乏くじの先にある物』こんなのでいっか。
◆世界観設定◆
『世界の名前は"マキュリア"』
→水星、マーキュリーから、何故かって全体的に"ヘルメス"をモチーフにしているから。
『魔物はいる』
→魔王も魔物も勇者もいる。平和な時もあれば平和じゃない時もある。
魔王を倒した瞬間から年号が代わり、魔王が成長するまでの間は魔物が大人しくなる。
だが魔王の成長と共に魔物も凶暴になっていく、本作は魔王が生まれて21年目、大人になってそろそろヤバいな。っていう頃合い。
『魔王イヴカ歴21年』
→名前はバ "イヴカ" ハから拝借。三位一体は知っていたけれど、調べたら元ネタは女神、じゃあ魔王のサブプロットも作りやすいねラッキー。多分この六万字にこのサブプロットは入り切らんけれど。
→魔王歴を使うのはゲームからの流用、ただし設定は個別。
魔王も普通に成長していくという設定。
前魔王は死ぬ前に多くの大した事の無い魔物に魂を分け与えており、見つけ出す事は困難。魔王が死ぬと、死んだ瞬間に次の魔王が発生するという魔族側の仕組み。
今回は『カタガラス』という魔物に込めた魂が目覚め、魔王イヴカとして鳥人間みたいなのが生まれた。お腹に赤ちゃんがいたので子供が二人、それで三位一体ってのはどうですかね。
『魔法』
→基本的に誰もが魔力という物を持っているが、最大量は限られている。
その最大量は才能として捉えられるが、いくら最大量が多くてもうまく扱えなければ意味がない。
魔術の暴発のリスクなども有るため、魔法病院には "隔離病棟" がある。
本作はヒロインが勤めている魔法病院の隔離病棟にヒーローが連れてこられた所から話が始まる。
『錬金術』
→主人公(ヒロイン)のメイン技能。主人公の祖母がそこそこ名の知れた錬金術師だったが、ヒロインの両親が魔法医なので何となく錬金術師に後ろ髪を引かれながら魔法医になる。基本的には壺を使う。
『魔法医』
→回復魔法に特化した所謂前線に出ない民間の医者に当たる存在。すごーく頭が良くないと駄目。
『魔法病院』
→回復魔法による措置が行われている。ある程度の状態までなら蘇生すら可能とする為、世界観的には死はあまり重い物ではない。だが老衰は別……錬金術で作った物ならばもしかすると?
◆キャラ設定◆
『トリス・ケウス』
・名前の由来はヘルメスの別名 "トリス" メギストスとカードゥ"ケウス"の杖
→ヘルメスは錬金術にも関わっている。
・年齢21歳(魔王歴と同じだね)で一人っ子。魔法学校を一個飛び級、よって少し疎ましく思われていたのがドライな性格に起因している。
→友達は作らなかった。同僚ともあまり仲は良くない。酒は強いが飲みたくはない(両親が……)
・身長159.6cm(平均身長+2くらい)、160cmになれないのを密かに気にしている。
→朝食のミルクは欠かさない。
・体重約52kg(美容体重+2くらい)、医療に携わっているのでまぁこんなもんかと納得している。
→手が混んでいるチョコレートが好み。ナッツチョコやドライフルーツが入った物。しかしチョコ単体はそこまで好きではないし、ナッツやドライフルーツ単体もそうでもない。生成過程で手が込んでいると分かると途端愛おしくなる。でも食べすぎない程度の理性はある。苦手な物は
・見た目は一見その性格からぼんやりとして見えるものの、真剣な事や集中時は凛々しい表情を見せる、可愛いと綺麗の両取り。化粧も一通り出来るが、錬金時はすっぴん。錬金の為の生まれたままの黒髪をミディアムショートにして、錬金時は後ろで括り帽子を被る(短すぎると逆に気づけないとの事)
・両親より祖母が好き、よって魔法より錬金が好き。お婆ちゃん子。
→両親は非常に厳しい、作法や勉強は叩き込まれたが、性格的に反りが合わない。
→逆に祖母は優しく、お婆ちゃん子になるのは当然である。
・子供の頃の夢はお菓子屋か、錬金術師。
→お婆ちゃんにもらったお菓子を作りたい、お婆ちゃんのような錬金術師になりたい。
・自分と同じ魔法医である両親の強い勧めにより勉学を強制させられ魔法医になる。
→後悔している。密かに抵抗として錬金術の勉強と、鬱憤晴らしとして剣術を習っていた。
・性格は事なかれ主義、外に出さないけれど我は強め。
→「はい(はい)、頑張ります」と言いながら心の中で溜め息。魔法医とはいえ情に熱いわけではない。仕事は淡々とこなすタイプ。
・恋愛経験は無いというよりかは、自分の事で精一杯で見てみぬフリをし続けていた。
・過去設定は今回は一旦抜き、子供の頃のトラウマに付き合ってあげるのは六万字では足りない。
→あくまで魔法使いとのやりとりに絆されて隔離病棟からの脱出するまでのお話。
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『ギスト・ケイオン』
・名前はヘルメスの別名トリスメ"ギスト"スと、GISTジスト(ちょっとアレだけど肉腫)から。
→ギーくん。最初はメギスにしたかったけど、ギーくんが可愛いからギーくんで。
→ケイオンはケーリュ"ケイオン"から。こいつら名付け元同じじゃないか。
・年齢27歳、名家の出。兄がいるが不仲というより一方的に憎まれている
→サブプロに使えるけど今回は使わない。
・詳しく書くと前魔王歴のルゴス歴28年生まれ、魔王ルゴスが倒されたのがルゴス歴34年。
その時(6歳)の頃からいつかの勇者パーティーに加えてもらう為両親から魔法の修行をさせ続けられた。魔力量の才能は非常に高い。甘やかされて育てられた為、自己肯定感が非常に高い。
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すっとばしてプロット。じゃねえと終われねえ。
合計60000字まで
・出会いまで(説明)3000文字
・出会いと溜め息(邂逅パート)4000文字
・錬金術と魔法(説明)3000文字→主人公がヒーローに"興味"を持つ。・隔離病棟と追放の理由(説明)4000文字→物語の根幹(プロットポイント1)
見積もってこのパートで15000字
・主人公と魔法病院(葛藤の気配)3000文字→本当に自分はこのままでいいのか。
→両親が医院長ですよ。
・仲良くなるパートその1(葛藤の増加) 3000文字→この人は本当に悪い人なのだろうか。
・この人は嘘吐きだ(ミッドポイント、今回は絶望) 4000文字
→使い魔と話しているのを聞き、脱走計画を進めていた事を知る。主人公絶望
・説得されてなんてやらない(絶望の継続) 3000文字
・ならその全てを証明してもらわなきゃ駄目(記憶と、前進) 3000字
→錬金釜で嘘を吐けない薬をこっそり飲ませる。
・彼は嘘を吐いていない 3000文字(何を信じるべきか決める PP2)
見積もってこのパートで19000字 合わせて約35000文字
・脱走計画を進める→婚姻魔法のお話 3000字
・脱走しかけるが医院長に見つかる 5000字(ここらへんはもう書いてある)
・婚姻魔法を使い、脱走3000字
・魔物&追いかけてくる兵士と戦闘パート5000字
・勇者と、ついでに魔王もぶっ飛ばしに行こう3000字エンド
見積もってこのパートで19000字 合わせて約55000字
・仲良しパート2 余ったらもう少しイチャラブの雰囲気を見せる。
全体的に多めに見積もったけれど、大体こんな物だろうか。
第一章として、15話完結くらい。5万~6万字中編ファンタジー。
落としどころは「まぁ、私は私で自分から追放されましたし、付き合える所までは付き合うんで、責任は取ってくださいね。大魔法使い様」
いいね、大魔法使いってヒーローは自分を言うけれど、主人公は魔法使いって呼ぶギャップ入れていこうか。
「あー、もう仕方ないわな。何処飛んでも着いてこられちゃ仕方が無い」
「まぁ、貴方ならしっかりやるでしょ? なんたって大……」
「それはもういい! 前線は、任せたからな……センセ」
「年下の! 女性に向かって! 前線を任せると! 本当に貴方は……まぁしょうがないですよね。ギーくんは杖より重い物持てないですし……」
みたいな感じでやんややんやと終わっていけ。
それで、それを締め切りの11月5日、残り15日で書け。以上。
一日一話だ。やれ。
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結果プロットとは大きく外れました。
残り15日と書いていますが書き始めは10月末、残り1週間を切っていました。
ちなみにトリスちゃんの名前はトリスメギストスから取ったとは書いているものの、ウイスキーのトリスから取ったって言いたい。それを言いたいが為にこの記事を書いたくらいです。
反省だとか、努力出来たかどうかとかは、此処ではしません。いつも考えて凹んでいる事なので。
此処まで読んでくれた人がいたらびっくりだな。きっといないけれど、まぁそんなものだと思っています。
頑張ったかって言われたら、頑張っちゃいないと思います。
だってあの二人のお話を、僕はキーボードを使って打ち込んだだけだもの。