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秋の夜長ということで

三連休いかがお過ごしでしょうか。
台風が来ているということで、罪悪感なく一日中家に篭っていられるのを喜んでいるカエデ渚です。

十月の神保町祭りでの京極夏彦先生のトークショーを楽しみにしつつ、今年の秋は何を読もうかなと毎年の恒例になっている秋の読書用書籍選考会を開催しながら、ワサビ焼酎なるものに舌鼓を売っております。

年がら年中読書している私ですが、特に秋は他の趣味を一旦中止してでも積み本の解消に力を注いでおります。

読書仲間が欲しいなと思いつつ、これからの秋の夜長に読む本をまだ見つけていない方に、これは是非!と思うものを紹介してみようと思います。
なるべく読む人を選ばないものを選出しておりますので、気が向いたら古本屋か電子書籍などで探してみてください。

①塩野七生 「海の都の物語」
古代ローマを知りたいなら「ローマ人の物語」で大体理解できるでお馴染みの塩野先生のヴェネツィア版「ローマ人の物語」。
何故水上都市が歴史上最も意味深い商業都市として発展し得たのかを描いており、歴史小説の醍醐味である戦争以外のシーンですら面白さが途切れないのは素直に驚嘆の一言。
ローマ人の物語を読んでみたいけど長すぎて最後まで読めるか不安という方は、先にこちらを読んで自分に合う文章なのかどうかを確かめるのにも良いでしょうね。

②永井荷風 「ふらんす物語」
私を文学の沼へと落とした犯人でもある永井荷風の短編集。時系列的にはあめりか物語の後ですが、こちらから読んでも多分問題なし。
永井荷風の作品を知る方なら分かるかもしれませんが、自分が如何に駄目な人間でクズな性格であるかを恥ずかしげもないどころか嬉々として語るところが本当に尊敬できる。これは永井荷風に限ったことではなく、当時の文豪に少なからずある共通点の様な気もしますが、それを踏まえた上でも永井荷風の自己肯定っぷりは群を抜いてます笑

③H・G・ウェルズ 「世界文化小史」
もはや説明するまでもない「SFの巨人」ウェルズですが、透明人間や宇宙戦争を読んだことがあっても、世界文化小史は未読の方というのは多いのではないでしょうか。
SF作品ではなく、世界史を一気呵成に通読出来るというもので、内容的には中学生の頃に習った様な出来事を説明している世界史入門の名著。
とはいえ、執筆された1922年当時に、ここまで世界の歴史というのは詳細に把握されていたのかと驚愕します。
「社会は、その始まりから所有権の緩和である」。
本編にあるこの一文に私はものすごく感銘を受けており、今でもちょくちょく読み直しております。
どういう意味なのか、それを確認するだけでも一読の価値があると思います。


皆様も何かオススメの本がありましたら紹介頂けると嬉しいです!
自己啓発本以外は漫画も含めなんでも読む雑食活字中毒者なので、よろしくお願いします。

という訳で今回はこの辺で。

拙作である「いつか君を想う季節」もよろしくお願いします。

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