たくさんの人が登場する話を書くときは、各人の行動を把握している必要があります。何時から何時まで、誰が、どこにいたということを。そうしないと、同じ時間に一人が二つの場所にいたり、長距離を一瞬で移動してしまったり、ということが起こりえます。そこで、Excelで各人の行動表を作ります。別に、24時間管理する必要はありません。朝、午前、昼、午後、夕、夜、夜中というくらいの単位にします。
これを作るともう一つ利点があって、「この時間帯のエピソードが少ないな(あるいは多すぎるな)」というのがわかります。少ないと思ったら追加する、多いと思ったら別の時間にずらす、ということが、容易に検討できます。そして、1日が原稿用紙何枚くらいになりそうか、というのも(大まかですが)見積もれます。
「仮想泥棒ゲーム」の最初の頃は、こんなことはしていませんでした。何しろ主人公の一人称で、主人公の行動しか書きませんし、その他の人のことは断片的にわかっていれば十分ですから。行動に矛盾なんて、めったなことでは起こらなかったのです。でも最近は似たようなことをやっています。登場人物が増えたので。裏でこいつとこいつがつながってて、それはこの辺りで打ち合わせしててとか、書かないんだけど、表には載せています。
さらに。これを作ると伏線を張るのもやりやすくなります。ある人物が、別の人物を意外なところで見かけたんだけど、それは実は裏でこういう行動をしていたからであって…などという感じ。それによって、裏切りがわかった!とか推理できたりするわけです。
さて、長編ミステリーを5日間書いたので、土日は短編ミステリーの執筆に戻ります。一つ、修正案を思い付きました。これでもしかしたら明日中に書き終わるかも。