NHKで毎週土曜日に「名探偵ポアロ」を放送していていますが(注:受信料はちゃんと払ってます!)昨日放送分は遺言状が事件のキーになっていました。エルキュール・ポワロ(注:筆者はポアロ表記よりもポワロ表記の方が好みです)の第1作「スタイルズ荘の怪事件」でも遺言状がキーでした。だいたいにおいて、ある人物(注:たいてい大富豪です)が「遺言状を書き換える」と言うと殺されてしまいますね。死亡フラグです。財産というのはそれだけ人を殺意に駆り立てるのですかね。縁がないのでよくわからないです。と言いつつ、「Cool & Sensible 湾岸探偵局!」のプロローグでは遺言状をネタにしてますけど(注:ただし遺言状を書いた人は殺された訳ではないです)。
もちろん、遺言状というのはただ書けばいいというのでありません。それが確かに本物であることを証明する必要があるわけです。Google先生に尋ねたところ、日本での遺言状は3種類。「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」。「自筆…」は全文・日付・氏名を自筆した上、押印が必要。「公正…」と「秘密…」は作った本人以外に、2人以上の証人による署名・捺印が必要です。「自筆…」で怪しいものが出てくると、筆跡鑑定士の出番というわけですね(笑)。ただ、遺言状が本物かどうかというのが主眼になるミステリーというのはかなり稀であると思います。そこのところを謎として引っ張るのはダルいし、証明するには鑑定士を出してくる他ないですから。ですので、遺言状がらみのミステリーは「内容が奇抜」か「別の(新しい)遺言状が存在するのではないか」とするくらいでしょう。
で、その遺言状を作成するときは、フラグを立てないよう十分に気を付けないといけません。親族がいる前で言うのは最悪。自室で知人だけに話したと思っていても、ドアの外で必ず誰かが聞いてます(笑)。弁護士相手に相談するのですら、まずい時があるんですよねえ(弁護士が買収されていることもありますから)。じゃあ、どうすればいいのか。まず「新しいのを作る」と誰にも言わないことですよね。誰にも邪魔されないうちに書き上げてしまうんですよ。そして証人をたくさん集めて、その目の前で公式のものにすること。利害が相反する人たちを一堂に会させるのがリスク回避です。ただ、そういう正しい方法で遺言状を書くと、ミステリーにならないんで、本音はフラグ立てて欲しいですけどね(笑)。