丸一日時間があれば、朝から晩まで執筆をすることがありますが、時間帯によって進行具合が全然違う、ということがわかっています。まず、三つの時間帯に分かれます。(1)朝10時~12時、(2)午後1時~7時、(3)夜8時~11時。合間の1時間は食事と休憩の時間と思ってください。と言いつつ、執筆しながらしょっちゅう休憩を取ってるんですけどね。それはともかく、この中で一番効率が悪く、なかなか筆が進まない時間帯は、(2)です。一番時間があって、一番頭が冴えてて、一番捗ると考えられるのに。できればこの時間だけで、一日に予定している分を全部書きたいくらいなのに。ある日の進行では、(1)で原稿用紙5枚、(2)で同5枚、(3)で同10枚でした(実際は原稿用紙ではなく字数で計算)。つまり(2)の効率は(3)の4分の1ですよ。むちゃくちゃです。どうしてそんなに進まないのか。
理由として一つ考えられるのは、書く内容の詳細を考えているから。作戦タイムのようなものです。(1)は前日の続きからで、書こうと決めていたことがだいたい頭の中にある。それが尽きて、(2)でさて何を書こうかと考える。調べ物をしたり、前の分を読み返したり。そうして書くことを決めて、執筆再開。(3)はその流れで書いて、一日の分が終了。という感じかと。
プロの作家はそんなことしていないでしょうね。きっと、書きたいことが朝から頭の中に詰まっていて、4時間なり6時間なりで、それを全部書いてしまう。10枚とか、20枚とか書いて、その日は終わり。後は自由時間、という感じになっているのではないかと思います。もちろん、自由時間の間に、翌日書くことを考えたりもしてるんでしょうけど。でも、そうして「考えている時間」は、執筆時間には入れないようなのですね。なぜかはわかりません。PCの画面なり、原稿用紙なりに向かっている時間だけが「執筆時間」と呼ばれるようです。不思議です。もしかしたら筆者も、朝はプロットの詳細を考える時間にして、午後から執筆、ということにすれば、もっと効率が上がるのかもしれません。