「仮想泥棒ゲーム」ステージ#7:第6日(3)に「ブリティッシュ・コーディネイト」という言葉を出しました。さて、これはどのような服装をいうのか? 筆者はファッションのことはよく知りませんから、調べないとわかりません。で、結局何かというと、たぶんですが「基本は(男性は)スリーピースのスーツに帽子」「チェック柄やツイード素材」「英国産のアイテムを何か取り入れる」というところでしょうか。NHKで毎週土曜日に「名探偵ポアロ」を放送していて、その中では主要登場人物が20世紀初頭のファッションを身に着けています。それを見ても、だいたい前記三つを満たしているように思います。これってお洒落ですかね? よくわかりません。筆者の個人的感想は「毎日こんなきっちりしたもの着てるのか、面倒くさい奴らだな」です。夏場に暑くてもスリーピースって。まあイギリスは夏場でも日本より全然気温が低いですから耐えられるんでしょうね。
そして筆者と同じように、「仮想泥棒ゲーム」の主人公は服装に無頓着です。いつもだいたいポロシャツにジーンズかチノパン。靴はスニーカー。寒かったら上着を羽織るだけ。描写の手間が少なくてとても助かります。対して「Cool & Sensible 湾岸探偵局!」の主人公は、女性ですがスリーピースのパンツスーツ。外へ出るときは帽子も被ります。それでバイクにも乗ります。ちなみに、シャツの色や柄はいろいろあります(笑)。こういうファッションの固定化は、主人公のキャラクター作りに「一応」貢献していると思います。読んでて頭の中で想像しやすいですから。しかし、その他の登場人物については、ファッションの描写は省略することが多いです。描写しても、それほど凝ったことは書きません。
なぜかというと「必要性が薄い」と思っているからです。そもそも書いているときに、登場人物の顔や姿を想像しません。「きっちりした性格」とか「ファッションにこだわってそう」という人物のみ、描写する場合があります。それはその人物のキャラクターを表すのに必要と考えるからです。「書かないと、キャラが立たないのでは」「読み手がその人を想像できない」と思われるかもしれませんが、短編の登場人物の服装を描写してたら、それだけで行数が増えて、ストーリー進行の阻害になります。長編でも、出ずっぱりの人物ならまだしも、わずかなシーンしか登場しない人物に詳しい服装描写は不要でしょう。職業を書いておけば、読み手が頭の中で補完してくれますし。それよりも「場面」と「行動」と「会話」を充実させようというのが筆者の流儀です。凝った描写は他の作家の皆さんにお任せします。