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フランスの手紙について

「仮想泥棒ゲーム」本日公開分では、ステージ#2で主人公が出会った少女・ジェシーからの手紙を読むシーンがあります。原文はフランス語なので、今まで読めなかった、翻訳してもらってようやく読めるようになった、という設定です。で、これを書くに当たり、フランスでの典型的な手紙の書き方について調べました。日本の手紙でもそうですが、最初と最後に定型の言葉がありますよね。頭語と結語です。拝啓で始まり敬具で終わる、とか。

フランスの手紙では、本文の最初の「宛名」のところに名前を書かなくてもいいらしいです(もちろん書いてもいいですが)。ムッシュあるいはマダム、あるいは肩書き(ドクターとかプロフェッサーのことです)だけでもいい、という決まりがあるようです。その後に季節の挨拶はなく(そんなのがあるのは日本だけ)「あなたに○○の件をお伝えできることを大変うれしく思います」などと書いてあったりします。ただし、これはビジネスレターだけ。私信では書かないようです。

そして結語が特徴的です。本文に書いたような、かなり仰々しい文句を書くことがあります。フランス語の手紙の書き方を指南するサイトに文例がいろいろとありますが、中には「これを日本語に訳すときは単に『敬具』としてしまいます」などというトリビアまで紹介してくれているところもあります(笑)。でもそれはさすがに残念なので、直訳しました。ちなみに、原文はこうだった、というのも紹介しましょうか。

原文:Je vous prie d'agréer, Chevalier, l'expression de mon profond respect.
対訳:私の最も深い敬意の表明を、騎士よ、どうか受け入れてください。

ついでに、ジェシーは学校でちゃんと手紙の書き方を習ったんですよ、というネタバレでもあるのです。細かすぎて伝わらないでしょうけど(笑)。

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