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探偵の頭の良さの説明

小説内で探偵役を務める人はもちろん「頭がいい」という設定ですが、素人探偵の場合はそこに何らかのエピソードを付け加えることがあります。警察官の場合は公務員試験に通る程度の頭脳が必要ですから、エピソードがいらないんですかね。それはさておき、そのエピソードはいくつかパターンがあります。

(1)IQが高いという設定
(2)「学校始まって以来の天才」などと紹介される
(3)現実にどこかの高学歴大学に在籍する(あるいは卒業した)という設定

この全部を兼ね備えているという探偵もいるに違いありません。しかし、中にはこれに反する資質が与えられている場合もあります。

(4)学校(勉強)の成績は悪いが、推理能力だけは優れている

さて、それぞれにちょっと難癖を付けていきましょうか。

(1)IQ 180とか200とか。IQが高いと頭がいいのは間違いないですが、推理能力が優れているということにはなりません。ちなみに、ギネス世界記録で認定されている、世界一IQの高い人の職業はコラムニストです。IQが高いことを活かせる仕事なんでしょうか? よくわかりませんが。
(2)陳腐な褒め言葉の典型のように思います。何をもって過去と現在の学生の能力を比較したんでしょうか? 高校ならまだしも、大学だと専門過程では研究内容がバラバラですから、比較する方法がないと思うんですが。あと、作品内で描写される「天才の能力」がなぜか「記憶力の良さ」のみに特化されてる場合が多いです。でも、単なる物知りは天才じゃありませんよ。
(3)東大とMITがなぜか多いように思います(気のせいかも)。しかし、1と2で既に言ったとおり、学力が高いことと推理能力に何の相関があるのやら。ちなみに、作品内で主人公が学校の問題を解いているシーンがあったりしますが、どこかで見たようなパズル問題ばかりで、大学で研究されているような難問にお目にかかることはまずありません。
(4)そういう「学校では落ちこぼれ」な主人公って、本当に読者から支持を得られてるんでしょうか。ギャップが大きいほどいい、という理論だと思いますが、無駄な設定のような気がします。

探偵の能力(頭の良さ)は小説内の推理において描写すればいいと思います。その他の設定をつけるとしても、IQとか天才とかのお飾りの言葉じゃないほうがいいでしょう。逆に、単に難しい言葉を並べるだけってのもまた陳腐。ちゃんと調べて、具体的な内容で(読者がある程度理解できるように)書く方がいいと思います。

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