「仮想泥棒ゲーム」でマドリッドにある二つの美術館、プラド美術館とソフィア王妃芸術センターを描写しました。筆者が実際に行ったことがあるのはソフィア王妃芸術センターの方だけです。「ゲルニカ」の本物を見ました。で、憶えているのは残念ながらそれだけです。他も見たはずなんですが、やはり有名な作品のことしか憶えてないものですね。プラド博物館の方は見に行っていません。有名な作品って何でしょう。ゴヤの「裸体のマハ」と「着衣のマハ」でしょうか。ベラスケスの「ブレダの開城」も有名ですか? 美術のことはよくわかりません。有名でも、インパクトのない絵は見ても憶えられませんね。と言いつつ、ちゃんと調べて作品内にはそれなりに書いてるんですけどね。
そういえば、本作の中で美術館での調査が役に立ったことって、ほとんどないはずです。博物館の方は役立ってますね。アッシュモレアンには主人公が盗みにまで入りましたし。やはり、ターゲットとして「絵画」はそんなに魅力がないからかもしれません。見てすぐにわかってしまうからでしょうね。それに、架空の絵画作品をターゲットにしても、読んでる人に伝わりにくいのが難点です。博物館にある、立体芸術作品ならまだしも。
そういえば、美術館も博物館も英語では"museum"です。美術館の方はわざわざ"fine art museum"と言ったりしますね。ただ、ファインアート(=美術)と言っても絵画ばかりではなく、彫刻や写真、工芸作品なども含みます。博物館は美術だけじゃなく、なにがしかの価値がある品であれば展示されるわけです。ターゲットを置くならやはり博物館でしょう。意外な物を置いても不自然じゃないですから。それに言葉でも描写しやすい(絵画よりは)。ただ、主人公としては「何がヒントになるかわからないので美術館も見に行かざるを得ない」という状況です。ですから、これからもちゃんと美術館へは行かせますよ(笑)。有名な美術館についてはご期待ください。