「ステージ#6: 第5日」の3パート目にして、ようやく「3人目の職人(あるいはキーパーソン)」が話の中に登場します。アナベルです。この名前は「アナ」と「ベル」の複合であるらしいです。「アナ」はもちろん"Anna"ですから、アンナと発音することが多いでしょう。でも、アナ雪の略称で知られるお話が有名になりましたから、アナと発音することもあるわけです。ちなみにその話の登場人物は"Anna"であって"Ana"ではないことにご注意ください。要するに、"Anna"の発音を正確にカタカナで表現するのはあまり意味がないということです。
"Anna"はヘブライ語で「気品」「高貴」を意味し、英語なら"grace"。そして「ベル」="Belle"はフランス語で「美」、英語なら"beauty"です。ということはアナベルを日本語にすると「貴美」となりますかね。いい名前だと思いますが、日本で有名な「アナベル」という人物は少ないようです。女性歌手で Annabel という人がいるようですが、その他が思い当たりません。架空の人物で有名なのは、E・A・ポーの「アナベル・リー(Annabel Lee)」という詩ではないかと思います。と言いつつ、筆者も詳しくは知らないのですが、松本清張の「ゼロの焦点」にその一部が出てきたことだけは憶えています。
さて、他に有名なアナベルは? 実はある小説の中に登場します。主役ではないです。その人も「アナベル・リー」という名前ですが、ポーの詩とは綴りが違って"Annabel Leigh"です。他の登場人物はドロレス、ヴァレリア、モニークなど。まあ、答えは「仮想泥棒ゲーム」の本文の中に書いてあります(笑)。ステージ#6の登場人物は、そこから名前を取っているというわけですよ。