この記事は「ハズレ異世界人は美味しいパンが食べたい」のネタバレ満載です。
必ず最終章の【黒輪 姫花 の旅立ち 03】まで読み終えてから読んで下さい。
・ベースにあったのは映画「猿の惑星」
なので、厳密にはジャンルは異世界ファンタジーではなくSFになるのでは……とカクヨムコンに参加する際も迷いましたが、作中の人物たち、及び読者が「異世界」だと認識していることが重要なので、ジャンルは異世界ファンタジーとしました。
猿の惑星がベースの百合小説って何だよ。
・個人エピタイトル色々
【黒輪 萌は繰り返す】→エダによって人類の歴史が繰り返されている意味も含めて。
【八村 若子には居場所がない】→のちに恋唯さんの隣、恋唯さんそのものが若子ちゃんの居場所になります。
【イルザは鉱山の中】【小さなお城のまりあ姫】→先行きが不透明・停滞・もしくは破滅が濃厚なキャラクターは閉じた場所にいます。
【アリッサの特別】→アリッサさんの欲望が向いた先は最終的にはアルバン先生と恋唯さんの両方です。
【黒輪 姫花 の旅立ち】→最後にヒメカの街の命名理由ネタばらし。
【?? ?? は美味しいパンが食べたい】→江羽 恋唯は美味しいパンが食べたい。
・タイトル回収
当初、美味しいパンが食べたいのは恋唯さんでしたが、【唯一の恋 04】にて若子ちゃんのことでもあり、二人のことになりました。
・恋唯さんの能力は結局何だったの
直接人間の肉体をパンにしているわけではなく、能力発動時に訪れる夜の中で抽出と変換作業が行われています。
幼い頃の彼女にとってパンが幸せの象徴であっただけで、本当は他のモノにも出来ますが本人がまだ気付いていません。
作中で彼女の能力だけが上位存在であるエダの関与を受けておらず、エダにも観測出来ていない謎の能力であり存在です。なのでモンスターと言えばモンスター。未知なので。
重要なのは現状、彼女だけがエダにスキルを与えられた存在を無力化出来ることなので、フェードゥンの人々がいつかエダの導きや支配からの脱却を望むのであれば、恋唯さんの能力が重要になってきます。
どうして恋唯さんだけそんなことになってるのかも一応考えてはありますが、今回そこは重要ではなかったので明かしていません。
・同じスキルの持ち主同士はお互いに好意を抱くのか
リリーちゃんが恋唯さんにそう言っていましたが、特にそんなことはありません。
実際はこの二人のスキル(能力)は属性が同じというわけでもないので、リリーちゃんが恋唯さんのこと一目見て大好きになっただけです。
・黒輪姫花は最終章のあとどうなったのか
エダのゲマフトに入っていた人々は『永い黄昏』を生き延びることが出来たので、その後はエダの信奉者を増やす活動に従事し、聖人として街の名前にもなりました。それがヒメカの街です。
姫花さんは家を出た当初は性別と名前を変えたいと考えていましたが、世界が一変する様子を目の当たりにし、心境の変化が訪れた様子。
その後ゲマフトに入っていたジェンダーレス男性との間に子をもうけており、現在のフェードゥンの神官長は姫花の血をわずかですが引いています。
神官長や彼の子どもである双子のマルギットさんとトレネンくんが強力なスキルを授かっているのは、姫花さんの血筋がエダのお気に入りだから。
アルバン先生は独自の研究でその事実に気付いており、アリッサさんがマルギットさんと親しいことを知って自分の診療所に就職するよう手を回し、関係の推移を観察していました。
アリッサさんとトレネンくんの子ども(リリーちゃん)を自分の子どもにしたのは、強力な先天スキルの持ち主が生まれる可能性が高いことを予想していたからです。
・続きは書くの?
この後どうなるかは大体考えてありますが、今回は恋唯さんと若子ちゃんが唯一の恋をするところがゴールでした。
ずっと同じ話を書いているとモチベーションが保てなくなるので、また書けそうになったら書きます。
この度は最後まで読んで頂きありがとうございました。
お好きなキャラクターやセリフなどあれば教えて頂けると嬉しいです。