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225話の補足として

いつも国以下略をご愛顧頂きありがとうございます。

今回も軽く人物の補足です。

一条 兼定 ─ 軍記物「土佐物語」や小説家司馬 遼太郎の影響によって暗愚にされた悲しい人。有名な戦国ゲームでは総合能力値ワースト1に輝いた実績もある。しかし実際には土佐一条家は公家であるため、戦国大名と同じ尺度で測ること自体がそもそもの間違い。

現実には土佐から追放された後も一条 兼定の影響力は大きく、長宗我部 元親はずっと警戒をしていた。一条 兼定追放の契機となった土居宗珊とその一族の殺害は、一条 兼定が暗愚だったからではなく、土佐一条家の内部抗争の結果起きた事件の可能性が高い。

要するに一条 兼定は虚像が独り歩きしたケースと言えるでしょう。今川 氏真もそうですが、家を潰した人物の評価は低くされてしまう傾向にあるようです。

それはさて置き、もう一つ一条 峰子に付いても触れる必要があると思っています。

この女性は史実の安芸 国虎の正室となる人物です。一条 兼定の姉もしくは妹と言われております。

ですが、一条 峰子は母親不詳の人物です。またこの峰子も通称であり、本名ではありません。一条 兼定と一条 阿喜多は母親も本名も確定しているというのに、一人だけ浮いた存在となっています。

ですので今作では、一条 峰子は居ない人物とさせて頂きました。何卒ご理解の程、宜しくお願い申し上げます。

正直な所、官位持ちでもない安芸 国虎が理由も無く土佐一条家から正室を迎えられる筈がありません。養女にして嫁がせたパターンでしょう。

それもあり、一条 峰子は安芸 国虎の死亡後、薩摩島津家の家臣の正室となっています。扱いが悪いですね。

今回もいつも通りマニアックなネタですが、少しでも面白かったなら幸いです。

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