中2から高3にかけての反抗期が去ってから私はファザコンに目覚めた。
「え、お母さんは?」とよく聞かれるが嫌いなわけじゃない。こういうと語弊が生まれるかもしれないが、元々マザコンだった為好きな人が増えたと捉えていただけるといいだろう。
20歳を境に夜な夜なといってもいいほど父と2人で晩酌をするようになり、2人ででかけることも増えた。
「一人っ子なの?」と聞かれることもあるが5人姉妹とどちらかと言えば多い方でその中でも末っ子というポジションです。
「あぁ、甘やかされてきたんだね」
姉からも言われることがあるが特別な甘やかされた覚えはなく、むしろ父に対しては厳しく、怖い人とイメージをもっていた。
それも最近では、10日間ほど家をあけると2日目にはホームシック。日を増すごとに慣れていくわけもなく悪化するばかりだ。
そのせいか、家に帰って聞こえる生活音や両親の寝息フローリングを歩く足音全てが愛おしくてたまらない。
きっとこの心配性の性格は父に似たんだろう…
ホームシックになっていたのは私だけでなく、恐らく家にいる父でさえもいつも生活している環境のはずが落ち着かない場所となりジッとしていることができなかったんだと思う。
毎日のように電話がなり、出れないと留守電にて「早く帰ってきて」と残す。そんな父がたまらなく可愛い。
20年と数年を共にしているのに飽きずに好きでいれる。
そんな私の最近の1番の不安、心配は、通りでいけば本来子より先に親が亡くなるのだろうが私は両親の死に目に直面した際どうなってしまうんだろうかと考えるようになった。
例えば今噂になっている巨大地震がきたとして私は死ぬかもしれないという心配よりも家族に会えるだろうか。両親は大丈夫だろうかと頭がいっぱいになることだろう。もしかするとそれを知る恐怖に勝てず、自ら命を捨てるかもしれない。オーバーだとよく言われるがこれが本心だ。
親不孝だと両親を悲しませる事になるのは大変申し訳ないが、
私は親よりも先に死にたい。
なんなら私よりも20年も両親と生きてこれた長女に嫉妬するほどだ。
夜なんかは特にこんな事を考え出すと情緒不安定ばりに泣き出す事もある。
これを書いている今もね。