フォロワー数、レビュー数、プレビュー数……常に他人の評価がつきまとうカクヨムの世界……というより、他のネット小説やブログやSNS含め、今はもはや、一億総評価社会といっても過言ではない世の中になったなと、ふと思いました。
そして、それを思った後にすぐ、中国の「史記」にある、劉邦と韓信のやり取りが頭をよぎりました。
以下、その内容になります。(アレンジお許しあれ♪)
劉邦は、秦亡き後、その後400年にも渡る漢朝の礎を築いた初代皇帝です。
韓信は、その劉邦のもとで戦い、幾多の勝利をおさめて劉邦を皇帝まで押し上げた、戦の天才です。
ある時、劉邦と韓信は、酒を飲みながら、あれこれと話していました。
劉邦「いやてか、ぶっちゃけさ、いまの戦って、人数じゃね?」
韓信「そっすね」
話は、諸州の武将たちが何人の兵を率いることができるかという話題に移ります。
劉邦「西のアイツ、何人くらい?」
韓信「アイツはなかなかっすよ、100万いけますよ」
劉邦「へぇ~。んじゃさ、北のアイツは?」
韓信「アイツは、まあ、30万くらいっすかね~」
劉邦「マジ、そんなもんか~」
そして、劉邦はとある質問をぶつけます。
劉邦「んじゃ、韓信ってさぁ、ぶっちゃけ何人までいける?」
韓信「オレっすか?オレはまぁ……」
韓信は答えました。
韓信「多けりゃ多いほど、いけますけどね(イケボ)」
劉邦「ヒュ~!かんちゃんかっくい~!」
すると、劉邦はさらに問いました。
劉邦「えっ、じゃあさ、じゃあさ!オレは?オレは何人?何人くらいいけんの?」
韓信「殿っすか?」
韓信は、何の悪びれもなく、言いました。
韓国「まあ、せいぜい、10万くらいっすね」
劉邦「じ、10万……」
しかし、劉邦は嬉しそうに、とても快活に笑いました。
劉邦「マジかよ!えっ!オレ、北のアイツ以下なの!?」
韓信「そっすね」
劉邦「ははは!マジでウケんだけど!あははは!」
劉邦は韓信の答えがおかしかったのか、大爆笑。
劉邦「はぁ~。やっぱ、かんちゃんおもれ~わ~」
しかし、その後、劉邦は問いました。
劉邦「じゃあさ、なんで、かんちゃん、オレに仕えてんだよ?オレ、倒そうと思ったら、倒せるじゃん」
韓信「なんでって、そりゃあ……」
韓信は答えました。
韓国「殿が、将に将たる器だからっすよ(イケボ)。オレは人の将にはなり得ても、将の将には、なれないんで(イケイケボ)」
劉邦「か、かんちゃん……!」
……はい、こんな感じです笑
皆さんには、2人の会話が、どう映ったでしょうか。
以下、私見です。
韓信のようなタイプもいれば、劉邦のようなタイプもいます。
上記は戦についての話ですが、いまの時代でいえば、フォロワーや、評価に置き換えてみても、いいのではないでしょうか。
たくさんフォロワーがいて、たくさん評価をもらえている人もいます。いわゆる韓信タイプ。
少ないフォロワーですが、深く、強い繋がりを持っている人もいます。いわゆる、劉邦タイプ。
また、読者に人気な作家さまもいらっしゃれば、作家を惹き付ける作家さまもいらっしゃいます。
単に数字だけでは推し量れない世界が、そこにはあります。
その1は、もしかしたら、将の1かもしれないと、ふと思いました。
……仕事帰りの電車の中で、なんとなく書いてみました笑
それでは。