燦々東里

王都ソーシャ。そこには宇宙街という博物館があった。惑星や恒星というおおよそ丸形の展示物を見学するための施設だ。いじめられっ子のマゴラは宇宙街に毎日のように通う。特に「地球」という…

　顔、特別可愛いわけでもないけど特別不細工なわけでもない。身長、一五五センチ。体型、太すぎず細すぎず。成績、平均付近。交友関係、特に仲のいい子は数人、同じサークルや研究室の子とも…

その年齢、その境遇、その状況にしか感じられない、一瞬一瞬の感情を、大切にしたいと思っています。今読み返せば少し羞恥を感じるものも、当時の筆者にとってはきっと大切な感情でした。だか…

　もう完結済みの拙作『グローリーシティ』の外伝をここに載せていきます。未来のソウたちの話であったり、本編で描かれなかった部分であったり、思いついた時に書きたいものを掲載すると思い…

二人で抜け出した卒業式。 桜舞う校庭と、君と私の長い髪の毛。 手を繋いで、頬に触れて、抱きしめ合って。 青くて、甘くて、柔い時間が、好きだった。

タイトルが不意に浮かび、衝動で書きました。

　子育て真っ最中の主人公は、休みの日は決まって娘を連れて散歩に出る。その命を守る選択肢の一つとして、ハーネスを用いていた。 　それを見て、犬のようだと不快感を示す人もいる。 　不…

人の不幸を招いて生きる一人の男が、ある日少女に出会う。端正な顔立ち、ふくよかな肌、薄汚い服装。どこかちぐはぐな少女に出会った時、その男は何を思い、どう進むのか。

　主人公は人生に嫌気がさし、ある日、首吊り自殺を図る。しかしそれは無惨にも失敗してしまう。 　それでも諦めきれない主人公は、毎晩挑戦し、やがて首を吊ることで別世界に行けるようにな…

ここは栄光の都市、グローリーシティ。科学技術は高度に発達し、病気で苦しむ人はいない。飢える人もいない。悲しむ人も、辛い人もいない。 さらには煩わしい口での会話を捨て、脳だけで会話…

2022/6/16 偶然出会ったはぐれ者たちの、小さくて大きなお話。 この広大な世界の中で、おれや君というのは確かに小さな存在だ。豆粒ほどの影響しか与えない。でもそんな相対的な…

2022.5.15 思いつくがままに書いてみました。 ------------------------ 　偶然訪れた飲食店で、僕は彼女と出会った。『出会う』という言い方は多少語…

2018.7.22 不意に思いつき、衝動的に書き上げた作品です。少し短いですが、載せてみます。 ―――――― 彼にとって何より確かなのは、彼女への愛、それだけだったのだ。だから…

　双子のカストルとポルックス。 　双子の兄カストルは、ポルックスが近くにいないと喋れない病気。双子の妹ポルックスは、カストルが近くにいないと、音を言葉として聞き取れない病気。 　…

　広大な森、ヴェロッタムールに足を踏み入れた男。不死鳥の血を求め彷徨い歩いた末に、その姿を見かける。だがその不死鳥は、美しい女性の姿へと変化した。 レナセレ

　この世界で忌み嫌われる混血。その一人であるハーフエルフのエゼルは、目立たぬよう孤独に暮らしていた。そこへある日、アダンと名乗る少女が現れる。その日を境に、エゼルの人生は一変し、…

　結婚式の招待状。差出人は古川翔太。とてもお世話になった先輩。 　恋人の千香はあたしを快く送り出した。あたしはパーティードレスをまとって会場に行った。 　きっとあの日、あの場所、…

不思議なセリフとともに突然私の前に現れた男。目的も真意もわからないまま、私と男の日々は回りだしていく。突飛で穏やかに進む日々の先に、小さな奇跡と、大きな結末が待っていた。

　毎日頑張りすぎた人。働きすぎて、勉強しすぎて、疲れてしまった人。この世には辛い思いをしている人が沢山いる。そんな人たちに寄り添う作品になりますように。 　＊古い作品ですが、敢え…

茶道に打ち込む主人公と先輩のお話。 茶道をしている方にも、恋愛をしている方にも、寄り添える作品であればいいな、と思っています。