《God Bless You -北海道中央医科大学法医学講座 解剖記録-》
https://kakuyomu.jp/works/16817330649600139997※この作品はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
※毎日19時更新(予定)
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まだ書き終わっていないのに「次はこういうの書きたいなー」と資料を探し始めています。
ちょうどいいので、今日は参考資料のお話です。
本編の参考文献ページにも掲載しておりますが、今回最もお世話になっている本が「身近な法医学改訂3版(塩野寛・清水惠子著 南山堂)」です。
こちらの書籍ですが、なんと、医学書なのに! 法医学なのに! 写真がありません! ド素人にたいへんありがたい書籍です。その分、想像で埋めなければいけないこともあるのですが。
ただ、こちらの書籍、改訂版が出たのが2008年です。ちょっと古めです。そこから現在に至るまで、法医学の界隈は色んな変化が起きています。
その変化の一つに、調査法解剖があげられます。
《本文より》
そして、法医解剖は「司法解剖」だけではない。真生は堀田が口にした「承諾解剖」と「調査法解剖」という聞きなれない言葉をメモした。ともに、事件性はないが死因究明が必要な場合に行われる。承諾解剖には遺族の承諾が必要だけど、調査法解剖は死体が見つかった警察署管内の署長の判断で行うことが出来て、遺族の同意は必要としてない。
《本文ここまで》
ほとんどの人が知らない種類の一つの解剖だと思います。
調査法解剖は平成25(2013)年に施行された、死因・身元調査法(正式名称:警察等が取り扱う死体の死因又は身元の調査等に関する法律)に基づく、死因や身元を特定するために解剖です。
「新法解剖」と呼ばれることもあります。新しい法律に基づく解剖だからです、でも新しいっていっても施行されたのはもう10年前ですけどね。
一見事件性はないように見えるけれど、調査法解剖の結果、事件性が高まり犯人が逮捕されたという事例もあります。
資料によっては情報が最新ではない場合があるっていうのは、これからも注意していきたいポイントです。
でも、本当にありがたい本でした。