入間しゅか

私は血を見ないと生きた心地がしなかった。リスカよりもいいからとかすみは瀉血をすすめてくれた。

兄が言った謎の言葉「中野ONOG」 友達のみくちゃんはイルカが好きだった。だから、私もイルカが好きだ。イルカの首はどこにあるのだろうか。記憶についてのなんでもない物語。

鍵原くんが飛んだ。マンションの8階から飛んだ。鍵原くんはどんな時もぼーっとしているように見えた、その見た目はまるでカピバラだった。

私は死なない程度の眠剤で承認欲求を満たそうとした。全部飲む気なんてなかった。薬の写真の虚しいツイート。『大丈夫？』香奈からのリプライ。切れそうで切れない腐れ縁が華麗に幕を開けた。

人々はそれぞれ座右の銘を持つ。座右の銘にはランクがあって第一から第三まで。第一座右の銘はもっとも価値があるとされ金言と呼ばれている。座右の銘買取人のぼくは金言を集め、高値で廃人た…

部室の場所すら隠れている謎のサークル『かくれんぼの会』。その会のリーダー「ペンギン」を探して、私は今日もキャンパスを徘徊している。

いつも正解の感情を探していた。深夜、母からの電話。父が首を吊った。

朝、誰よりも早く教室に来た私は野球部の朝練の声を聞いていた。 私が好きになった人は誰よりも野球を愛していました。

激辛ラーメンが食べたいのに、電気が止められている。ゴミ屋敷で一人暗がりでつくるカップ麺の味はいかに。

浮気癖のある父を見捨て、母と弟は出ていった。私は父と二人ですごした。家庭のことは誰にも話していなかったのに……。

大時化の海を見に行ったことがある。私は浜辺で謎の女と出会った。

私は自室に死を飼っている。中二の夏、家に帰るとベッドに死が眠っていた。

新歓の花見の場所取りをした。私はさくらの花が嫌いだった。あっという間に散っていくから。せめて、私は……

春休みの初日、ぼくはシマダとショートケーキを食べた。

何をしてもダメダメな中学2年生平松愛理はクラスメイトの不思議ちゃん利根川さんとなぜか裏庭で猫を飼うことになってしまう。

鬱になり、精神科に入院した私はあゆみと出会う。あゆみは私に「水族館になりたい」と言った。二人の女の子の精神科での日々。

終わらない就活、鬱陶しい元彼との再会、めんどいけど憎めん友達。アホくさいことが多い毎日、せやからうちは……。

前に座るきみの席に画鋲を仕掛けて、私は校長先生に呼び出しをくらった。

あの女が現れてから私の心は痛くなった。 ひきこもりたい女の子さやかとひきこもらせてくれないあの女。 あの女と決着を付けるためにさやかは呼び出すのだが……。

カケルくんとは知り合いの結婚式の二次会で出会った。私はカケルくんのことが好きなのだろうか。アラサー女子が一人悶々とする話

かつて、ぬれおかきだった私は女子高生に転生することになる。

8月生まれなのに、「聖夜」と名付けられた女の子のあるクリスマスの出来事。

クラスで目立たない友と、ひょんなことで映画『スカーフェイス』を一緒にみにいくことになり、僕の中にひとつの思いが芽生える

友達の寝る話、それだけ

私はおバカだけど、賢いあの子と脳みそを交換したらあの子のようになれるかな

仲良くなりたかった。

あなたの寝息と常夜灯の音。「私」について考える深夜二時。

三十路、幸薄い幸子は恋に臆病になっていた。 大学時代の同期、加藤との再開で幸子は恋煩いを思い出す。

短歌です。季節ごとに随時更新予定。

アスファルトにおちて悶え死ぬ虫を見かけたものですから。 ひらがなの詩。

白い鴉が鳴いているのを想像したらできました。

新型コロナウイルスの影響で、静まり返った街。ひっそりと営業を続ける静かな喫茶店で、彼らは出会った。

高校の米田と、その彼氏吉岡。私はどこまでも自分が卑しかった。 友達の彼氏と寝るお話。

兄のように慕う「彼」タバコとお酒を教えてもらった日

久しぶりに帰った地元。街の変化に時の流れを感じる。

精神病院に入院している私。そこで出会ったツバメちゃん

浮浪者から購入した謎ビデオテープの謎を解くために路上に繰り出した私。寄ったって屋という謎の建物に行き着くのだが

春を待ちわびるうさぎたちが見つけたのは不思議な笑うランタン