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『僕らは自分を愛せない』あとがき

『僕らは自分を愛せない』、ご愛読ありがとうございました。
 本作品のタイトルにもあるように、私自身、自分のことが大嫌いでした。人に親切にするのも、言われたら嬉しいであろう言葉を投げかけるのも、それはすべて自分を良く思われたい為の偽善的行動に過ぎませんでした。「善い」ことが何かも分からずに身勝手な善意を人に押しつけ、自分本位にしか考えられない自分が大嫌いで、大嫌いなはずなのに、そんな自分を止められなくて苦しんでいました。
 小説の中の深海君はほぼ私の分身です。自己嫌悪の日々を重ね、それでもいつか自分自身を丸ごと愛せるように。そんな願いを込めて本作品を書かせて頂きました。どうか一人でも多くの方が、この作品を読んで、生きることに前向きになってもらえたら幸いです。

 

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