近況報告というか、直近の心境と今後の方針についての報告です。
読者の皆様には、あまり嬉しくない内容であるかもしれません。
例によって長文です。
このテキストはカクヨム/小説家になろうに同時掲載しています。
結論から申し上げますと、現在連載中の作品『朝起きたら探索者(シーカー)になっていたのでダンジョンに潜ってみる』を終了して、新作を書こうと考えている、というお話です。
ずっと、どうするか迷っていました。
本作の書籍を買うなどして応援してくれた読者の皆様に、応援して裏切られたと思われるのは嫌で、できればここまで応援してくださった皆様に満足してもらえる結果になってほしいと思っていました。
一方で、新作を始めたいという気持ちも、ずっとありました。
現在、商業出版で走っている僕の作品は、本作書籍化が5巻で終了して0本になりました(拙作原作のコミックスは別として)
本作の物語については、書籍版で一つの決着はつけたつもりです。
それで読者の皆様に、これまで応援してよかったと思ってもらえたなら、それが一番素晴らしいことです。
実際はどうなんでしょう。分かりません。
すべての読者さんの心のうちを知ることができないので、分かりません。
またすべての読者さんに満足してもらうことも、事実上不可能だと思っています。
自分の能力でできる限り多くの、というのが現実的な限界だと思います。
ただ「作品の完結」をとても重視している読者さんが、一般論として少なからずいることは、なんとなく承知しています。
どうしても完結まで書けないなら、「俺たちの戦いはこれからだ」でもいいから何らかの形で締めてほしいという意見もよく目にします。
僕は感覚的に、このあたりがあまりよく分からないので、ほかの人の意見からの類推になりますが。
なので、なるべく完結まで走りたいという気持ちはありました。
ただそれには、今後少なくとも数年という時間を使って本作に専念する必要があることは明白で、それは僕にとって長すぎる時間でした。
現在、今のエピソードをどうにか書き上げ、1週間ほど頭を休めてから、次のエピソードの内容を考えていたところでした。
編集さんから、とある連絡をいただきました。
詳細はボカしますが、あまり僕にとって望ましい内容ではないものでした。
これが方針を固める、最後の材料になりました。
正直、これは僕の我欲の話です。
かなり俗な話なのですが、先日、KADOKAWAさんのイベントや謝恩会などに招待されて、行ってきました。
それらを通して、やっぱり商業出版チャレンジを続けたいなという想いが強くなりました。
正直なところ、生活費だけの問題であれば、これまでの貯えと資産運用あるいは家庭の事情もあって辞めたバイトを再開すればどうとでもなるだろうと思っていましたし、今も思っています。
ただそれでも、あの謝恩会のような場に呼んでもらえるような自分をあきらめたくなくて、また挑戦したいという気持ちを強く持ちました。
僕は自分が思うよりもだいぶ俗物だったようです。
頭の働きは依然として悪くて、1週間も執筆を休んで頭を休めてようやく想像力みたいなものが回復してきたと思ったら、やっぱり1日1時間や2時間の想像的思考でダウンするような状況です。
冷静に計算すると、今の能力だと年産20万文字すら危ういのではないかという体たらくです。
原因はまったく不明で、精神科/心療内科にも試しに罹ってみましたが、うつ病などではなさそうとのこと(人生そのものには悲観していないので、それはそう)
時期的に符合するため、コロナの後遺症(イギリスなどで脳への影響で働けなくなった人が相当数いるらしい)の可能性も考えているのですが、そもそもコロナに罹った自覚症状がありません。
いずれにせよ現状、将来に向かってこの状態の劇的改善の見込みがなく、今後ずっとこの状態と付き合っていかなければならない前提で考えています。
それでも、まあ、次の書籍化をあきらめるにはまだ早いかなと思っているところです。
ただ現在の連載を続けていたのでは、どうしたってそこに執筆リソースを取られて無理なので、連載を終了しようと決めた次第です。
でもこれだけは確実に言えるのは、本作をここまで続けることができたのは、ひとえに書籍を買うなどして応援してくださった読者の皆様のおかげです。
僕は本来、書籍化という希望がないと、冒頭3万文字で力尽きるタイプの書き手です。
それはもう過去に散々同じことを繰り返してきたので分かっています。
「書くのが楽しい」とか「書きたいものを書く」だけだと、そのあたりで執筆モチベが尽きてしんどくなり、また次の作品に行きたくなるのが毎回のパターンでした。
それが100万文字以上などという、僕の本来からはあり得ない長々編を書いてくることができたのは(そしてtef先生によるイラストの数々や、おぉもん先生によるコミカライズ作品が生まれたのは)応援してくださった皆様のお力によるもの以外の何ものでもありません。
僕の過去の書籍化作品が、30万文字、50万文字、50万文字、50万文字と来て、五度目かつ過去最高の奇跡です。
それほど長く連載しないと完結できない作品を立ちあげたのは、企画ミスというほかないと思います。
連載開始後の誤算もいろいろとあり、ここに至りました。
次はもっとコンパクトに完結できる作品を書こうと心に決めています。
誤算といえば、本作に「現代ファンタジー」を強く期待していた読者さんが少なくなかった(そのような感想が目立った)ことも、大きな誤算でした。
僕が本作で最もやりたかったのは、1レベルから徐々にレベルアップしていくRPGの面白さを、小説という媒体で表現できないかという部分でした。
現代ファンタジーでスタートしたのは、今流行っているみたいだし試しにやってみるか、ぐらいの勢いでした。
そこにさらに別の誤算が加わって、今の感じになっているわけですが……。
現代ファンタジーを強く期待していた読者さんには、申し訳なかったと思っています。
今のエピソードの終わりで、書籍版が継続していれば7巻に相当した部分の終了にあたります。
書籍版でも一つの締めは、終章として50ページ弱を費やして描きましたが、書籍のために書き下ろした部分をこちらに持ってくるのも問題ですし、こちらでは少し違う締め方を想定しています。
短いですが、内容は漠然と思い浮かんでいて、これから書こうと思っています。
続きを楽しみにしていた読者の皆様には、申し訳ありません。
どうぞよろしくお願いします。