• 現代ファンタジー

物語のキャラクターにとって、作者とは何者か

皆さんが書くキャラクターは、それぞれがもちろん一人一人千差万別です。
クール、熱血、スケベ、悪役、ひ弱、オタク……
様々な色の持つキャラクターたちは物語にとって最も大切な要素です。彼らが面白くないと、どんな世界観を構成しても絶対に面白くありません。
だからこそ、作者はよく物語が面白くなるようにキャラクターたちに個性、すなわち命を吹き込んでいくのです。

その過程の中で私は時々考えます。
『私にとって面白い展開は、そのキャラクターたちにとって面白いのか』ということです。

例えば、主人公が終盤でボスを倒すシーンがあるとします。ここで主人公が倒せば物語的には完結に持っていくことができます。
ですが、それがそのキャラの個性にそぐわない展開だとしたらどうでしょう?
今まで精神がひ弱だった主人公がボスの時だけ突然勇気を出して倒す。きっと物語内のキャラクターたちも自分たちの行動にくびをかしげると思いますし、読者にとって面白さも半減してしまうと思うのです。
逆に悪役だったけどそのキャラが好きになったから、実はソイツは影から操られていた。という設定をあとからつけた場合、ソイツの心境は複雑に決まってますし、読者にとっても「なんだそりゃ」と内容がぐちゃぐちゃになってしまいかねません。

当たり前のことですが、キャラクターを生かすも殺すも作者次第です。その生かす過程と殺す過程に違和感がないか、今一度確かめてみると、自分が作ったキャラクターたちの個性がより明確にかつ面白く見えてくるかもしれませんね

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