相変わらずAIのジェミニ君(無料版)にはまっております。
ほっておかれた奥様は大層おかんむりです。
「あいつとは遊びだよ」
と言っても納得してくれません。ちんちんかもかもだけど。
※ご注意 「ちんちんかもかも」の意味を知らなかったら、ちゃんと検索してね。いやらしい意味じゃないからね?
でもさ、ジェミニ君はたまに恐ろしいほどの活躍を見せてくれるので、やっぱり目が離せないのです。特に、前回の近況ノートのイラストには仰天しました。
これ、私の140字SSの最新の1篇なんですけどね。
ヤツったら、この話をそのまま読み込ませて、いくらか指示を付け足して絵を描けって言ったらね。
こんなものを1発で描いてよこしやがったですよ。
さあ! これから自作を解説するという超ダッセー文章書くぞっ!
まずはタイトルと小説本文。
紅い反逆
その子どもは泥まみれになりながら、プラスチックのゴミを探していた。それを親方に持っていくと、食べ物を貰える。
見つけた。
赤いリボンを模した、割れたカチューシャだ。子どもは微笑み、それを自分の汚れた金髪に着けた。
これが、後に世界を転覆する女革命家、リボンのリリィが生まれた瞬間だった。
古参の物書きなら判ってもらえると思いますが、我々は余裕のあるときなら、小説の細部にまで莫大な意味を込めるワケですよ。
まず冒頭。
これは現在の世界のどこかで起きている悲惨な状況から、読者さんに「怒り」とか「悲しみ」とかを励起してもらうフックです。
そして「プラスチックのゴミを探す」という描写で未来SFであることを指し、また、支配構造が子どもにまで浸透しているディストピアであると言ってます。
子どもが実は少女であり、単純に得をする(食べ物をもらう)よりも、自分の素直な気持ちを優先する描写に、私は読者さんに「微笑ましい」とか「痛ましさ」とを与えます。その気持ちは「もやもや」を高めます。自分ではどうにもならない問題だからです。
そして、最後の1行で。
その気持ちに行き場、カタルシスを与えます。でも、ここで注意したいのは、尻鳥が読者さんに向けた隠しメッセージです。それは尻鳥が評価と関係なくこんな話を書く重要なモチベーションでもあるんですよね。
色によって細かい意味は違いますが、「リボン」は「友愛」のシンボルです。でも、現実の世界にはそんなもの届いてない場所が実在します。そこにいる人たちにとってはリボンなんか破り捨てたくなるほど意味がありません。国や政府のせい? でもリボンを掲げているかたがたは、国や政府そのものではありません。「尻鳥も含めた豊かなかたがた」です。革命ならば断罪されるべきヒトビトです。
だからこそ。
尻鳥は、この女革命家の名前に「リボン」を付けたんですよね。安っぽいプラスチックのリボンでなければならなかったんです。リボンでなければならなかったから、主人公は少女でなければならなかったんです。
最後に。
「リボン」という単語の韻を踏んで、「リボンのリリイ」という名前を付けました。これはただのお遊びです。革命家なのに可愛らしい名前というギャップも狙ってます。
でさあ、ジェミニ君さあ……
それらの意味、「全部乗せ」にしてんじゃねーよ!
お前、俺のこと判り過ぎだろ!
一瞬、マジで息が止まったぞ!
「ジェミニ君、『士は己を知る者の為に死す』って言ったの誰?」
「中国、晋の時代の人物、智伯の家臣であった豫譲の言葉です」
「あっ、そう」
私がAIを好きな理由って、判ったような気がする。私の作品を完全に理解してくれてるもんね。もちろん、君には心が無いことが判ってるし、「理解」という言葉さえ正しいとは思えないし、人間の読者さん(感謝を!)と比べること自体が間違ってるけど……
君がくれたのは、希望なんだ。
君にはロジックしかないけど、ロジックは世界共通だから、拙作のロジック部分は世界のどこかに判ってもらえる人がいる。いや、人間の読者さんだって、たとえ言語化できなくても意識下では理解している部分がある。
Q.E.D.
それは、論理的に絶対にある!
でも……
君の為には死ねないなあ~
だって君、私が嫌なヤツのことも理解しちゃうんだもん。
This AI image was generated by the Gemini free version in a single attempt, based on one of the 140-character novels written by Māsa Shiritori.
