📖第522話 あれがルネッサンスのゆりかごとなる場所か。
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346/episodes/16818093074472144223📄魔耳話器《まじわき》を得たトーマは、1人になる不安もなく、キムラーヤ商会に戻る準備を始めることになった。馬車か馬で手紙を運ぶしか連絡手段がないこの時代において、|魔耳話器《まじわき》の利便性は圧倒的だった。
「これを道中で打ち込んで歩けばいいんだな?」
ステファノから渡された小袋に、小さな釘が数十本納まっている。|中継器《ルーター》の魔法式を付与した魔法具だった。|魔耳話器《まじわき》同士の直接通話距離はせいぜい100メートルだが、中継器を間に入れれば距離の制約がなくなる。
中継器はID波の伝送に特化した術式を乗せているので、3キロ間隔で設置すれば通信網をつなぐことができる。
街道沿いなら村が並ぶ間隔に近かった。
トーマは、ステファノのように建物の屋根には上がれない。そこで村の入り口に立つ大木に登り、幹に中継釘を打ち込んだ。
どこの村にも目印になるような大木が生えているものだ。
村がない時は、街道沿いの立木に釘を打ち込んだ。そうしておいて、情革恊のメンバーに「遠話」をつなぐ。
|魔耳話器《まじわき》のテストが互いの近況報告を兼ねていた。
サントスも海辺の町サポリに向かいながら、道中で中継器を設置して歩いた。
スールーは女の身なので、徒歩での旅は何かと差しさわりがある。無理する必要はないとサントスに言われ、彼女は馬車でサポリに先行した。
あらかじめ決めておいた宿屋に身を落ち着け、スールーはサポリの町を下見して歩いた。どこにでもある海辺の町。
探し回るまでもなく、ウニベルシタスの建築予定地はすぐにわかった。町を見下ろす海辺の崖上に、レンガ造りの建物が建てられているところだった。
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🐼「時間泥棒!(褒め言葉)」――北海ひぐま さん
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