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https://kakuyomu.jp/works/16817330654202558272🖋「賢いヒロイン」中編コンテスト応募作品。
🖋異世界ファンタジー。
🖋カクヨム初の「会計アクション小説」。
📕キャッチコピー:
全国の会計士、税理士、経理人に捧げる――カクヨム初の会計アクション小説
📕紹介文:
世に不正溢れる時、神は人に異能を与えた。
その名を「国家公認会計師」という。数字を操り、数字を力とする。
数字《マナ》を籠めて伝票を切れば、あるいは風を呼び、あるいは氷を結ぶ。
中でも炎を操る会計師は不動明王のごとく不正を暴き、これを燃やし尽くす存在であった。
人は彼女をこう呼ぶ。
「炎の会計師 片桐ジェニー」と。
「アンタは隠したつもりだろうが、仮勘定が泣いてるよ!」
切った伝票が炎をまとう。
「貸借合わせてもらいましょうか!」
📕第3話 数字は嘘を吐かねェ
📕一部抜粋:
それから清十郎はぐずるジェニーをなだめすかして、何とか仕事モードに復帰させた。
「頼むよ、嬢ちゃん。おめェも共同経営者なんだからさ。会社のことを考えてくれねェとな」
「わかってるから! その先は言わないで!」
顔をしかめるようにして、ジェニーが言った。
その先は本来こう続く。
「おいらもそう長くはないんだぜ……」
67歳の体にはあちこちガタが来ている。それはジェニーにもわかっている。わかっているつもりでいる。
だが老化の足音は、本人以外には響いて聞こえない。
1年ごとに衰えて行く足腰に、清十郎は静かな絶望を以て寄り添っていた。
……
🖋毎週月水金更新。
🖋凸凹コンビの活躍をお楽しみに。🙇