渡辺透と言う名前には思い入れと感情がかなり入り込んでいて、名前そのものに込めている意味と、自分が日頃から思っていることも入れている。
「透」と言う名前にはダブルミーニングがある。
過去の私は透明になりたいと思っていて、透明になろうと努力はするんだけども、実際は透明になるような腫物扱いを他人からさせていただいているだけで、結局は透明になり切れていない。透明になるには染め上がる必要があるんだけど、なまじ心が透明だから染まらないせいで、そういう風にならない。だからたまに諦めてくじけそうになる。無理して、結局他人に迷惑をかけてしまう。それを必死にもがいても、無様な姿になっても頑張って、一人で立とう、透明になろうという造形だ。
もう一つは透→とおる→通るという言葉遊びも含まれている。実際の社会で通る、色々な社会を横断するのは難しい。これは舞台の高校生活であっても、現在でもそうだ。だからこそ、大通りを通って車に挽かれることがないよう、道にものすごく迷ってしまったとしても、何とか地下道と横断歩道を自分の手で探さないといけない。例えそれがつらく、他人から見たらバカバカしいほどに非効率で、嫌われて、自分にとって耐えられないものであっても。