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森メメント
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2024年5月12日 09:57
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6件のコメント
木沢 真流
2024年5月12日 16:17
お参加ありがとうございます。
質問です。②に関しましては今回のお話とは関係なく、一般的な内容ということでよろしいでしょうか?
コラム的な話は大好きですのでリクエストがあればどしどし下さい、よろしくお願いします。
森メメント
2024年5月12日 20:04
ありがとうございます。
②は一般的な内容で大丈夫です!
木沢 真流
2024年5月15日 23:02
森メメント様
概ね完成させました。一晩寝かせてからこちらに書き込ませていただきます。よろしくお願いいたします。
森メメント様は他にも書いていらっしゃるのでしょうか? 非常にレベルの高いものを感じ、4作のみで終わっている方とはとても思えなかったもので。
森メメント
2024年5月17日 00:21
木沢 真流 様
ありがとうございます!
小説はカクヨムで発表しているもののみですねえ。元々は映像畑の人間なのでそれが良い方向に作用したのかもしれませんが。
他の作品も読んでいただいているようで、とても嬉しいです。
短編3本と未完成の中編1本しかないので少々心苦しいのですが…もうちょっと長い作品だったりを作れるように頑張ります。
木沢 真流
2024年5月17日 10:51
この度は自主企画へのご参加ありがとうございました。
今回は医療に関連する部分で、気づいた点をお知らせするのと、通常の意見・ご感想ということで承りました。とは言いましても、特に小説一般の内容につきましては非常に洗練されており、ほとんど指摘できる部分はありませんでした。私にできることは残念ながら、森メメントさまの作品の良さを改めて強調することになりそうです。医学に関連しましては言える範囲内で関連する事柄など、その他豆知識なども含めてお伝えできればと思います。
◎判定:言葉の定義など明らかな間違いで変更することを強くお勧めするもの
○判定:内容的には疑問があり変更をお勧めしますが、絶対ではないもの
△判定:内容的に敢えて指摘はしますが変更を勧めるものではないもの
①カクヨムにおける小説全般について
まずタイトルがいいですね、言葉選びのセンスを感じます。そして何よりペンネームが素敵すぎます。
通常は「タイトル」「あらすじ」「出だし」これで全てが決まる。
と書いてきましたが、本当は「ペンネーム」もインパクトがあり、覚えやすい方がいいです。森メメント様は非常にインパクトのある覚えやすいペンネームであると言えます。
②冒頭部分
「冒頭に死体を置け」とはよく言ったものですが、見事に死体が置けています。予想外のことが起き、しかも刺されている。出だしのインパクトは抜群です。敢えて改善案を絞り出してご提案するとすれば
"(傷は浅いが、痛むな)"
は「浅い」と言ってしまっていますが、実際は浅かったとしても、読者にとっては伏せておくという方法もあります。数分後に死にかねない致命傷かもしれない、という可能性を残しておく方が引き込まれやすいと思われます。
"(よりによって●●か、さすがに痛むな)”
"(よりによって●●か、△△だったら避けられたんだが)”
など。
③"宴会には三人の遊女が来るはずだったが、実際に来たのは目の前の小娘一人だけだった。これは一杯食わされたな、と源助は拍動ごとに痛む左脇に軽く手を当てながら思った。"
とても素晴らしい表現ですね。主人公が追い込まれている感じがとても出ています。
④"もはや以前のような若さを失っている源助にとっては癒えるまでに時間がかかりそうな傷でもあった"
こちらも②同様、致命傷かもしれない、という可能性を残すという方法もあります。"癒える"と言ってしまうと、どうせ治るんだろう、という印象が強くなります。
"……若さを失っている源助にとっては軽く見過ごせるものではなかった"
など。
⑤"非力な少女の力では脇差で肋骨を折ることができずに、そのまま体の外側の肉を裂くだけに止まる……少なくとも、源助の肉を幾らかそぎ落とすくらいには"
○〜△判定
森メメント様のタッチが絶妙なため、この表現自体が正確に事実を説明しているのか、ある意味比喩というかニュアンスを含んでいるのか、良い意味でぼかされていると感じます。ですので、ここは正確性を追求しなくとも、いいかもしれません。「肉を切らせて骨を断つ」という言葉が本当に肉を切っているわけではないですからね。
ただ敢えて考察しますと、
「肋骨を折る」
ナイフ、包丁などの刃物で肋骨を折ることができるかというとかなり難しいように思えます。動物の骨も包丁で砕くのは難しいのと同じです。おそらく胸部に対し刃物で致命傷を与えるには刃物を肋骨に水平にして、肋骨を避けるように刺す必要があると思われます。それも斜めに入ると途中でやはり肋骨にあたるので、しっかりと水平に入れる必要があり、これを一発でこなすのはやはりプロでないと難しいように思われます。いわゆるめった刺しであれば何回かに一回は入るかもしれません。腹部(お腹)であれば肋骨がないので、ズブズブ入りたい放題です。
「肉を裂く」
胸部の構造としましては外から皮膚、真皮、脂肪の層、筋肉の層、肋骨の間の肋間筋があり、胸膜などを経て、肺が入っている胸腔というスペースに到達します。ここでいう「肉を裂く」の肉がどれにあたるのか、疑問は残ります。「筋肉」が刃物で裂けることはないかと思います。
しかしこれを正確に言おうとすると、興醒めするようにも思えます。一般的には脂肪組織のことを「余分なお肉」と言ったりしますし、ここで言う「肉」というのが比喩的に「自分の体の何らかの組織」を指すのであれば問題はないかと思います。
森メメント様のように表現が滑らかで流れがスムーズですと、仮に少し現実的に正しくない表現でも、うまく勢いで持っていけてしまうのです。有名な映画や漫画、ドラマでもそういった現象は時折見られます。それはエンターテイメントとしては私は許容範囲だと思っています。
敢えて代替案を提案差し上げるとしたら、
"非力な少女の力では脇差で内臓を突くことはできずに、そのまま皮膚を多少抉るだけに止まる。"
などでしょうか。敢えて内臓という俗語を使うことによってぼかし、後半は他にも言い方はあるかもしれません。
⑥"「随分と懐かしい名前を持ち出してきたものだ」〜「……誰から聞いた?」"
このセリフとセリフの間の文章の入れ方が絶妙ですね、端的なセリフのみで構成されており、不気味な静けさを醸し出しています。
⑦"痛む脇腹の傷口をここで吞むはずだった焼酎で洗い、着流しの袖を裂いて止血する。数え切れないほど経験した消毒の刺激で再び眉をひそませながら……"
△判定
"呑む"はずだった楽しい焼酎が、傷口を洗う液体に変わった。本当にお見事です。"数えきれないほど経験した消毒の刺激"から、彼の百戦錬磨の経験を想わせますね。実際このようなシーンは映画などで見たことありますし、違和感もありません。
敢えて考察いたしますと、
「傷口は消毒しないほうがいい」
私が小さい頃ですら傷口にはマキロンで消毒していましたから、あれは何だったのだろうと思いますが、今は消毒はせずに、水で洗い流すだけのほうた良いとされています。消毒することで、治癒のための細胞を殺してしまうからです。ここでの焼酎が消毒目的ではなく、単に汚れを流す「水」がわりとして使ったのであればありうるかもしれません。
「破傷風について」
調べる限り、傷口に関連した破傷風対策としては私が持っている資料を見る限り、破傷風ワクチンやグロブリンという薬剤の投与、といった類のものしか見当たりませんでした。破傷風の予防のために消毒したほうがよいのか、これについては見つけられませんでした。
もちろん最初におっしゃっていたように、舞台が「幕末〜明治初期」でありますから、その頃の知識、医療資源においてその時代の人々は生きていたはずです。今の対応をそのまま当てはめるわけにはいきません。一昔前の医療レベルについての知識は、私が資料を持ち合わせておらず、コメント出来ずもうしわけありません。
そう考えると、「仁」や「鬼滅の刃」などで出てくる描写は作者様が歴史の勉強をたくさんされているんだな、と改めて敬服するととともに、私も監修したいというからにはその辺もやらないとな、感じました。
逆に、「この時代に(まだ)この技術や知識はないだろう」というのがあればはわかります。そして、いくら時代は変わっても、人間の体の構造は一緒ですので、上述したような肋骨と臓器の関係などはお答えできると思います。
「着流しの袖を裂いて止血」
止血したのは左脇でしょうか? 出血した腕の怪我であればそれより心臓側をしばることで、少しは出血の具合を減らすことができます。脇の場合は帯のように巻いて止血した、ということでしょうか。その辺りが少し気になりました。
その他、少しでも思いつく豆知識を残しておきます。
「刺されてすぐ、『うっ』となって倒れることはないのではないか」
ドラマで刺されてから、『うっ』といいながら、何もできずに即座にバタンと倒れるシーンがあります。あれはないんじゃないかと思っています。そもそも、バタンと倒れるということは頭の血液が足りなくなっているということですが、今まで普通に生きていた人が、そこまでいくにはよほど大動脈をしっかり破損しない限りは少なくとも数十分はもつと思われます。特に腹部を刺しただけでは大動脈を損傷させるのは難しいですから、それだけで数秒で倒れることはないかと思います。痛みで驚いて、迷走神経反射のような状態になることはありえるかもしれません。
しかし拳銃は別です。以前優秀な若い警察官が、一発の銃弾で死んだというニュースがありました。安倍さんも記憶に新しいですよね。銃弾がただ肺を貫いたというだけであれば死に至ることはほとんどなかったでしょう。しかし、運悪く大動脈を貫いてしまうと、高圧洗浄レベルの圧がかかった血管に穴があいてしまうわけです。大量の血液が漏れ出し、今度はその血液が他の臓器を圧迫してしまいます。しかも治療法はその太い血管を人工のものに付け替えるわけですが、それが終わるまで大量の血液が流れ続けるわけです。何分もつのか、想像もつきませんが、1時間もかかっていたら、かなり危ないのではないでしょうか。
その他「傷口」などについてコラム的なものも考えましたが、長くなりましたので、この辺で。
まとめ
この作品を読まれた多くの方が、続きが気になるとおっしゃっているのと同じく、私もぜひ長編を読みたいと思いました。実際に書かれたのが4作品のみということが信じられないくらい洗練された作品と感じました。ぜひ多数のコンテストに応募していただきたいと思いました。これからのご活躍を期待しております。
森メメント
2024年5月20日 00:04
木沢 真流 様
ありがとうございます! 全て参考にさせていただきます。
あまりにも大ボリュームですので全てにたいしてのコメントは避けさせていただきますが、一点だけ。
「傷口は消毒しないほうがいい」
……マジっすか。時代と技術が進むにつれて知識が更新されていくとはいえ、これは目から鱗でした。
まあ、この小説の設定だと(おそらく)その知識は登場人物達にはないので焼酎のくだりはそのままでもよさそうなのは幸いです。
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