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【お疲れ様刑事】の企画趣旨とあとがき


どうも

色々と揉めてしまったのでこれからはあとがきは近況ノートに書いていくことにします

まずは企画を開催してくださった西海子さんに感謝を。


近況ノートは下書きとか時間指定投稿とかができないみたいなので、本編を書き切った情熱のままにあとがきを書き殴ることができないのがどうしてもモヤモヤしますね……笑

一旦冷静になってしまうと、どういうこだわりや意図があったのかというのが100%出せない気がします


企画はざっくりいうと

「お疲れ様刑事」と呼ばれるキャラクターをだして、4000字未満の短編

って感じでした(テキトーですみません)


こんなことを言うのはどうかと思いますが、今回の出来は自分的に85点くらいです

ちょっとお題が難しかったのと、「刑事」というジャンルがつまり事件を起こしたり、ミステリー的になるのが必然だと思うのですが、今まで書いたことがなく、ちょっと苦手でした笑

ちなみにいうと

月の記憶>カレンダリウム>すのうどろっぷ>>>お疲れ様刑事

の感覚ですね
自己点数でいうと。お気に入り度といえば良いでしょうか。

すのうどろっぷは多重に意味を持たせられたので出来は申し分ないのですが、やはりプロット指定なので話はオリジナリティが低いからなぁみたいな笑


はてさて、今回のこだわり&補足(言い訳)コーナーに移りたいと思います。


例にも漏れず、まずは「お疲れ様刑事」というテーマを絶対のものとして、この言葉が「くだびれ刑事」だったり「寝不足刑事」など他の単語に変わってしまっても話が成立してしまうというのは、僕の中で最大のレギュレーション違反、0点だと考えています。

なので、主人公は刑事であることが絶対でした。

この作品の核は、もちろん辺見のキャラクターにあります。

彼の「お疲れ様」という口癖は、表面的には「やる気のない怠惰な刑事」というミスリードとして存在しています。主人公の若林(と読者)は、まずこの表面的な印象を受けて、彼に苛立ちを覚えます。

しかし物語が進むと、その口癖が、実は彼が独自に培った「人間の『生活の重み』と『偽りのズレ』を測る物差し」であったことに気づきますね。

辺見は、生活に疲れているはずの人間から「疲れ」が感じられないという違和感を、この「お疲れ様」という言葉を物差しにして測っていたということです。

これは、単なる「意外な名探偵」ではなく、「言葉(お疲れ様)の本来の意味(=疲労)」に誰よりも敏感な人間が、その言葉を武器に捜査をするという、辺見のあだ名、能力、事件の真相が一点で繋がるギミックにこだわっています。

物語の中に登場する「疲れ」が多重の意味を持っているという、僕の1番好きな、あるいはお得意のやつです笑

「口癖の疲れ」」
「被害の疲れ」
「生活の疲れ」
「欠如した疲れ」
「偽装の疲れ」

何個発見できましたか? 下手だったらごめんなさい笑


その為にこの物語は、あえて経験の浅い「若林」の一人称視点で描かれています。

僕は作品の表現の幅が狭まるためにあまり一人称は好きではないのですが、今回は一人称の欠点を利用させてもらいました。

理想に燃える若林の視点に立つことで、彼と同じように「資料」や「聞き込み」といった表面的な捜査こそが正義だと信じ込み、辺見の「世間話」を怠慢だと誤解してもらえるようにしたのです。

冒頭、若林が持ってきた「六件目までの捜査資料」を辺見が気だるげに受け流すシーン。これは、辺見の「怠慢」が見えますが、真相を知った後では「(そんな表面的な資料は不要だ)俺はとっくに本質を見抜いている」という辺見のベテランっぷりを示す完璧な伏線として配置しています。

辺見が「あの家は、疲れてない」と真相を語る瞬間、若林と共に認識が一気に反転させるため、徹底して「辺見の本質をまだ知らない若林」の視点を使うことにこだわりました。


それと同時に、あくまでも辺見というキャラクターに主軸を置きたかったので、若林くんの活躍は排除する形にしました。
例えば辺見が真相を解説する際に
「お前はあれどう思った?」などとヒントを出し
「そうか!わかったぞ」と閃き「ご名答」みたいな彼の成長を描く手法もありますが、そちらよりも「辺見さんすげぇ……」にさせてもらいました。これは「お疲れ様刑事」がテーマでしたので。


そして、今回はタイトルにも凝り『きれいな家では、窓が開く』という名をつけました。

これは、この物語の「きれいな家(=見栄)」と「窓が開く(=綻び、狂言)」という皮肉な本質を、最も美しく、そして冷徹に表現したタイトルになったかなぁと満足してます。

僕は結構、本タイトルと物語タイトルを同一にしがちなので笑


ここまで読むと、「たまたま今回辺見が活躍できるちょうど良い事件だっただけでは?」と思われてしまいそうですが、そんなことはありません!笑

ちゃんとこの作品が続編を書いてくださいと言われれば書けるくらいの様々な事件は思いついているので、そんなご都合主義な事件ではないのです笑

もちろん最初の話としてわかりやすいものをチョイスしましたが


なんかもっと書きたいこといっぱいあった気がするのですがやはり直後じゃないので忘れちゃった気がします笑
次回からはメモにでも書いてコピペする感じにしようかなと思います。

ではでは、また次回〜

1件のコメント

  • 「お疲れ様刑事の企画趣旨とあとがき」を読んで、なるほどと思いました。古いですが、刑事コロンボの様な姿を想像しました。続編、期待しています。
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