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第八話-石墨について

内容は2023年3月27日現在構想しているものです。

●物語について
空木の初登場回。名字の「延坂」は水晶の採れる愛知県北設楽郡の地名から。
空木や音羽家の過去については、またいずれ。

珍しく花梨が出てきません。帰省中です。
花梨の故郷はざっくり長野県と考えています。郊外にある瀟洒な一軒家のイメージ。
ちなみに茴香は宮城県。こちらは田舎にあるどっしりとした平屋の古民家のイメージ。

石たちの感覚について作中にも少し書きましたが、基本的に感情はあるものの、五感に関しては、実のところ人のそれとは少し違っています。食べたり飲んだりはできません。活動していない間は眠っているような状態ですが、むしろそれが彼らの常態でもあります。人の持つ、いわゆる三大欲求は持っていません。

なお、今回はともかく、槐はわりと気楽に石を貸していますが、当然返しに来なかった人もいます。その場合はわざわざ探して取り戻しています。

●石墨について
石墨のイメージは書道家。文字に関する呪いに強く、それを返したり、自身も簡単な呪符を作れます。
たとえどんな字であれ、字は自分の手で書くべき、という信条のもと代筆という行為を若干嫌っています。とはいえ、自身が達筆のため、桜や槐にたまに頼まれて、その都度くどくど言いつつも書いてくれます。

●鉱物解説
石墨 せきぼく
Graphite グラファイト
元素鉱物
六方晶系
モース硬度 1-1.5
劈開 一方向に完全
条痕 黒

単体の元素が結合してできる元素鉱物。主に有機物に富む堆積物の変成作用などによって形成される。同じく炭素の鉱物である金剛石(ダイヤモンド)とは、構造のみが違う同質異像の関係。
ダイヤモンドは高温高圧の条件を満たす地球内部の深いマントルでしか生成されないため、通常の環境ではダイヤモンドより石墨の方が安定する。また、結晶したダイヤモンドも地表に現れるまでに条件が変わると、石墨へ変化することがある。
石墨は黒く鈍色の光沢を持つ鉱物。黒鉛とも言い、鉛筆の芯の原料となる。ダイヤモンドがモース硬度10の標準鉱物であるのに対し、石墨はおよそ1。人の爪で容易に傷がつき、文字を書くこともできる。英語名のグラファイトはギリシャ語で「書く」を意味する「graphein」に由来する。黒鉛という名は黒く鉛のように柔らかいため。

以上、思いつくままに書かせていただきました。
少しでもお楽しみいただけましたら幸いです。

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