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第一話-黒曜石について

内容は2023年2月20日現在構想しているものです。

●物語について
作中の季節はゴールデンウィーク明けくらいです。

花梨の名字「鷹山」は、黒曜石の加工が行われていたという長野県鷹山遺跡郡からとっています。
「音羽」の方はそういう由来はないのですが、一応意味があって選んでいます。

後半の黒曜石が人の姿を現す場面には、明確に着想を得たものがあります。
福島県安達ケ原の黒塚にまつわる伝承で、祐慶という僧が鬼婆から逃げる際に持っていた仏像に祈ったところ、その像が鬼婆を射殺した、というくだりです。
なお、着想を得ただけで、この伝承と物語に関連はありません。

●黒曜石について
今回のメイン石。というか、主要登場人物です。キャッチコピーに鉱物とあるのに、第一話から岩石(準鉱物)なのは自分でもどうかと思います。

石のキャラクターを決めるにあたっては、それぞれ役割のイメージを決めているのですが、黒曜石の場合は前述のように弓のイメージがまずあって、自然と鏃になりました。
遠距離単体攻撃としては最強ですが、それ以外の状況は不得手です。

●鉱物解説
黒曜石 こくようせき
Obsidian オブシディアン
火山ガラス
非晶系
モース硬度 5
劈開 なし
条痕 白

流紋岩質マグマが噴出し、急激に冷やされることで生じる火山岩。結晶質ではないため、鉱物ではなく岩石あるいは準鉱物に分類される。そのため、黒曜岩ともいう。英語名のオブシディアンの由来は、発見者である「Obsius」から。
外見は基本的に光沢のある黒色で、ガラスとよく似た性質を持ち、割ると鋭い形状となる。そのため先史時代よりナイフや鏃などに利用されてきた。また、ガラス光沢のため、鏡に加工されることも。アステカ神話の神テスカトリポカは「煙る鏡」を意味し、儀式では黒曜石の鏡を使用した。世界各地で産し、日本では特に北海道産のものは十勝石の名で呼ばれる。烏石、漆石とも。
黒色の外見の他に、酸化鉄により赤褐色の模様を持つマホガニーオブシディアンや、形成の過程で生じた方珪石(クリストバライト)によって花のような模様を持つ雪花黒曜石(スノーフレークオブシディアン)、気泡が内包されることでシーン効果を得て独特の輝きを見せるゴールデンオブシディアンなどがある。
黒曜岩は長野県と大分県の「県の石」とされている。

以上、思いつくままに書かせていただきました。
少しでもお楽しみいただけましたら幸いです。

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