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10月読書報告①

こんばんは、はっとりです。
本日は岡本剛也さんの作品、『追放された名家の長男。ハズレスキルと馬鹿にされた【毒無効】スキルで最強へと昇り詰める(以下、「毒無効」と記述。「()」内ははっとり注)』についての所感です。

こんなとこで言ってないで感想欄で書いてこいや、という言葉が聞こえてきそうですが、ここでは主に【自分のため】に作品を分析する、という意味でアレコレ考えたことを書いていきたいと思っています。

なので、この報告のタイトルも「感想」とせず、あえて「所感」と別の言葉を使うこととします。


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以下、「毒無効」のネタバレを含みます。ご注意ください!
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さて。( 翁)
『毒無効』ですが、恥ずかしいことにこれが私にとっての「なろう系」で最初に呼んだ作品になります。

まず感じたのは、やはりネット上での「なろう系」の流行はすでに、「異世界転生」からは遠ざかってしまってるんだな、ということ。

ランキングをざっと眺めましたが、「転生」なんてもうほぼ見ない。
SNSで、既に書籍化されたものを辛うじて見るくらいです。

そして私が新作として構想している物語、この「転生」系なんですよね……もうムッチャ……(;翁)

読書がうまいこと進まない以上、同時並行で作っていくしかなかったとはいえ、今の時点で大コケの気配がヒシヒシしているのはマズいなぁ。

そして「スキル」。
ゲームでいうステータス画面を、当然のように見ることができる世界観ですね。

何かそういうものを数値化してみることができる、というのをリクツつけて解説してくれるのかと思いきや、まったくそんなことはありません。
ドラゴンボールのスカウターと同じくらい、当たり前のようにステータスが数値化される。スキルが文字化される。

私はこれまで、ここにどうしても「リクツ」を求めてしまいがちでした。
例えば「ゲーム世界だから見れるんだよ」とか。
それをしっかり語らないとリアリティがなくて、読者は物語に没入してくれないんじゃないか……と考えていました。

逆ですね。
アレコレ語っている私の小説の読みにくいこと読みにくいこと。
逆に「毒無効」、20万字ほど読んでも全く、ただの1度も、文章に「ひっかかり」を覚えることがありませんでした。

平易な文章で、必要な情報(=読者が読みたいもの)と展開がコンパクトにまとめられている。
ルビこそ振ってありませんが、逆に言えばルビが必要な文章なんて書いた時点で読者離れの要因、というワケです。


原因は私が、「自分の頭の中の映像を描写する」タイプの小説書きだったこと。


ただでさえ稚拙な(自分ではそう思えない部分もありますが、まず間違いなく稚拙でしょうね、残念ながら。アニメや漫画の構図を練ったことがあるワケでなし、そもそも自分で「こんなにも」とか読み返しててもひっかかることがあるので)私の脳内映像を文章で細かく出力しても、同じ映像を読者が思い浮かべてくれるとは限らない。


読者の想像の余地を奪い、更に1から100まで私の脳内映像を読者の脳内に描くことを強要する。
つまりは「描写がわかりにくかった」ってことですね。私の文章は。


で、もうひとつ驚きだったのが「感情」より「テンポ」だということ。

私は力の限り叫び散らすような、ドラマティックに感情を煽る物語が大好きです。
ですが「毒無効」では、主人公の心情がドラマティックに激しく描写されるシーンなど、ほとんどありませんでした。
主人公を追放する側が、最初らへんに叫んだくらい。

でも読まれ、書籍化され、評価されている。

ということは、私にとっての面白い物語とは「不要」ではないにせよ「余計」だということでしょうね。悔しいことに。



「毒無効」の物語はドラマティックに展開するでもなく、ただ1話ごとに主人公らが1歩ずつ、しかし確実に進歩し、強くなり、生活を豊かにしていく様子が描かれています。

20万字ほど読み進めて、主人公は無一文のホームレス状態から、仲間と共に戸建ての家に住むことができるまでになりました。
話も1話ごとに主人公たちが確実に「1歩前進」し、それが2000~3000字程度でまとまっている。
会話もごく簡潔で洗練されていて……直後に私の文章を読むと、同じ「小説家になろう」で連載されているとは思えなくなるほどの書き散らし具合。

ここなんだな、と実感しました。
同じ20万字付近だと、「こんなにも」ではようやく主人公回りの因縁を描写し終え、実技試験トーナメントに突入!といった所。
主人公の進歩の具合も雲泥の差です(まあ「こんなにも」に関しては、元からワンピースくらい長く連載するつもりで書いてるのもありますが。。)。


そして、「更新の仕方」と「評価の集め方」ですね。

「こんなにも」が証明してくれた通り、やはり毎日更新が大正義であるのはもう揺るがないようです。(;翁)大変ですけど今後はもう毎日更新しかしねえ

そして、「連載開始直後にランキング入りすることを意識する」こと。
これが初動の伸びを決める、とSNSで他のなろう書籍化作家さんから学びました。

そしてそのために……「連載開始日は大量更新する」こと。
1日10回だろうが更新し、とにかく読者の目に着くところにたどりつく。
その後もしばらくは1日3回更新などをして、とにかく人の目につき続ける状況を作ること。
最後に「後書きでの評価のお願い」。


後書きなんぞ読みたい読者の邪魔だァ!!!……と思ってましたがとんでもない。
後書きで評価してほしい旨、評価の仕方を書いておかないと、そもそも評価システムなんて細かいところは書いてる人しかわからないんですから。


学び、もりだくさんでした。
あとでしっかり、感想もかきに行こう……


取り急ぎ、はっとりでした。

2件のコメント

  • 「力の限り叫び散らすような、ドラマティックに感情を煽る物語が大好きです。」

    私も割りと好きです。
  • ありがとうございます。。゚(゚翁 )゚。

    わかっておるのです、そういう話を好きでいる方もちゃんといることは。

    ただ、ネット小説サイトの読者層に限って言えば、読者のニーズやネット小説の現実を、もっと早く知っておくべきだった…と反省しきりです。


    ニーズに応えつつ、書きたいものをどう書けば伝わるか考え抜いて、これからは書いていく所存です。
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