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カモ カモ カモ カモ カモ 私 カモ

池に行ったんです。

池のほとりにメスのカモ5羽のグループがおりました。一列に並んでおりました。
私が近づいたら、グワグワ鳴かれました。
みんな私を睨んでいました。

私は足音を立てないよう静かに近寄り、一番端っこのカモの隣にしゃがみました。

グワグワ……。

やがてカモたちは大人しくなりました。
さっきまでは私を睨んでいたのに、いまは池のほうを見ています。

グループに入れてもらえたようです。


カモ集団とともに、お池を眺めました。
水面では光が弾けていて、涼しい風も吹いていました。きょうは良い日だなと思いました。


しばらくしたら、別のカモがもう一羽やってきました。とことこと歩いて近づいてきます。この子もメスでした。

カモ集団はグワグワグワと鳴きながら、新参者のメスのカモを睨みます。私も無言で新しい女を睨みます。

「アンタ誰なのさ? ウチラのグループに入ろうっていうわけぇ?」

新入りはモジモジするみたいに狭い歩幅で私の隣にやってきて、腰を下ろしました。


グワグワ……。

やがてみんな静かになって、また池を眺めました。


カモ カモ カモ カモ カモ 私 カモ←new


多分一番左のカモが一番偉い。知らんけど。



しばらくしてカモ集団の一員として池を眺めるのにも飽きたので、私はその場を離れました。

私が抜けたので、新入りカモと先輩方の間に不自然な距離が生まれたわけですが、新入りは距離を詰めたりはしませんでした。

私はまだこの世界にいても良いのだと、そう言われた気がしました。

みんなじっと池を見つめ続けていました。



おかげさまでリワードキャンペーン完走しましたよ。いえーい。

4件のコメント

  • やっとその境地に辿り着けたことに私は安堵しております。
    今まで見たくても見ることができなかった世界がいつもあなたの側にあったことにやっと気づいたのです。
    我々は勝手にパンくずを撒くおっさんのペットではない!
    決しておっさんのパンくずで腹を満たそうとは思わない!
    まずいと思えた水草も今は大好物なのです。
    そんなあなたを派手な服を着たオスがあなたをみています。
    メキシコで待っていると。

  • 遠藤さん、こんにちは。

    おっさんはきっと寂しいのです。パンくずをまくのは寂しいからです。だから、私たちは食べてあげないといけません。世界は本質的に優しさでできていると思います。

    牢獄に住むネズミは、囚人をなぐさめるためにパンくずを食べてやるのだと、旅のネズミから聞きました。本当はパンくずなんか食べたくないのに、ネズミに餌をあげるのが囚人の楽しみの一つなので付き合ってあげるんだそうです。

    メキシコまで自力で飛ぶべきか、飛行機の翼にしがみついていくべきか、判断に迷います。どちらにせよ腕力を鍛えなければなりませんね。ああでも船もいいですね。船旅って憧れます。
  • 🦆🦆🦆🦆🦆🌾🦆
    こんな感じで……。
    なんだか絵になる光景ですね。水辺にたたずむカモたちとゴオルドさん。

    そしてキャンペーン完走おめでとうございます❣️
    短いような長いような不思議な期間限定でしたが、これでわれわれの元には無事に500リワードが!結構嬉しいですねこれ!
  • 夕雪えいさん、こんにちは!

    絵文字にするとすごい可愛いですね。小麦が生えてる~♪ ありがとうございます☆

    キャンペーン駆け抜けましたね! 嬉しいですよね。
    私は期限切れでリワードが毎月消えていっているのですが、これでやっとアマギフに交換できそうです。やったー!
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