※注意事項
こちらは、カバーイラスト紹介にかこつけて、ひたすら暖房器具がカカオ・ランタン先生の描くキャラクターの魅力を語るだけのコーナーです。
「暖房器具のウンチク解説なんてどうでも良いんだよ! さっさとカカオ先生の神カバーイラスト拝ませろや!」とお思いの方は、お手数ですが、そのままスススススッとこの記事の下画面までスクロールするか、作者のツイッターページの方へとお飛びください。
また本記事は基本的に、蒼乃遥と清水凶一郎の素晴らしさについて語るコーナーとなっております。邪神についてはどうなんだよ、とお思いの方は昨日公開した「口絵公開記事」の方をご覧くださいませ。
それでは早速行ってみましょう!
①まずは爪じゃ、爪を見るのじゃ!
カカオ先生は、本当に細部の細部に至るまで丁寧に仕事をして下さる素晴らしく偉大なイラストレーター様であらせられるのですが、その中でも指並びに指の爪への並々ならぬこだわりがすごいのです。
「戦闘員、派遣します」のベリアル様、今年SNS上で大バズリされたファンアートの“金色の闇”、そしてカカオ先生のオリジナルキャラクターであり、看板娘の一人でもあらせられるスカルムちゃん。
彼女達の爪の形、そして色がね、それぞれのキャラクターに合わせて微妙に、しかしながら決定的に違うんですよ。
指の爪一つとっても、そこにはカカオ先生の解釈と情熱が注ぎ込まれており、ちゃんと「そのキャラクターの一部」になっているんです。
それは無論の事ながら拙作「チュートリアルが始まる前に」のキャラクターであっても例外ではありません。
最下部に描かれたカバーイラストの遥さんをご覧ください。
どうしてもその魅力的なおっぱいに目が行ってしまうかとは思いますが、そこではなく刀を構えた手指の爪です。爪を見て下さいませ。
……綺麗なサーモンピンク色をしているでしょ? そしてとっても艶やかでしょう?
快活で健康的な彼女らしさ全開のこの手指を始めて拝見した時、思わず私は絶叫致しました。
これが、これがトップクリエイターの仕事なんだと!
そして一方の凶一郎です。こちらは遥さんとは対照的に、肌色成分が多めで(指の爪の話ですよ?)、短めに切り揃えられております。ちゃんと男の、しかも鍛え上げた漢の爪なんですよ! ゴリラは筋トレしまくってるから安全の為に短く揃えてるんです。もう本当にすごい!
②本当に良い漢は、胸と足がすごいのよ!
次にご注目頂きたいのが、向かって左のとても十五歳には見えない主人公清水凶一郎さんでございます。
読者様と一部ナラカ様の中には「何よ! これじゃあアタシの凶一郎がゴリラかどうか分からないじゃない! 良いからさっさと裸の筋肉見せなさいよ!」と思われる方もいるかと思います。
しかしお待ちくだされ。別にわざわざゴリラをR18めいた格好にしなくてもゴリラのゴリラたる所以はちゃんと確認できるのです。
注目して欲しいポイントは首、胸、足でございます。
バッキバキに引きしまった首元、服の上から見ても分かる盛り上がったその胸筋、そして足、足ですよ皆さん! ここに彼の修練の結果が全て込められております(書籍版の方にはひょろがりボーイ時代の彼もしっかり描かれているので是非見比べてみてくださいませ!)。
そして凶一郎フェイス。ここについても当然触れておかなければならないでしょう。
ゴリラのゴリラたる所以が首から下の筋肉にある事は、作中で何度も言及されており、そして(人相は兎も角として)顔は悪くない事はこれまた作中で何度も語られているので皆様ご存じの事とは思います。
まぁ、あの姉の弟なのでね(書籍版ではちゃんと文香お姉様のご尊顔も拝めますので、楽しみにしていて下さいませっ!)、さもありなんというやつなのですが……
……こいつ本当に十五歳か?
いや、そうなんですよ。遥さんと比較すれば一目瞭然なのですが、到底同い年には見えませんよね。幾ら一年地獄の特訓をしたとしてこうはならんやろと
……これね、実は滅茶苦茶忠実にカカオ先生が書籍版の凶一郎をデザインして下さった結果なのです。
本当にこれでもかという程、完全解釈一致な清水凶一郎なんです。
どうすればこんな到底モブとは思えないつよつよ十五歳児が爆誕したのか、その答えは、是非とも書籍版を閲覧頂き、そして「あぁ、ウェブ版以上にゴリラ頑張ってんな」と是非とも同情してやってください。
大体当社比四倍ぐらい邪神にしごかれているので……!
③そしていよいよ遥さんの話……の前に装備品の話
装備品もね、すごくいいんですよ。
凶一郎の武器や遥さんの防具の腹当ての部分、ちゃんと年季が入ってて、しかも傷が入ってるんです(余談ではございますが、凶一郎や遥さんの装備品の中に含まれているサイバーチックなガジェットがあるじゃないですか。基本的に『ダンマギ』に出て来る冒険者は、こういった装置から霊力保護膜という名の特殊な防護力場を出して自分達の身体を守っているんです。凶一郎の場合は肩当てと胸当て、遥さんの場合は首のチョーカーと腹当ての装置がそれに該当します)。
そして遥さんのおっぱいバンドもとい胸当てをご覧ください。これね、色合いこそ着物部分と統一されておりますがちゃんと材質が金属製なんですよ。
しかも凄くワクワクする形状をしておりますからね。第一巻には色々な遥さんが収録されておりますが、是非是非この胸当ての素晴らしい働きにも注目してご覧下さると幸いです。
④今度こそ本当に遥さんの話
まずこれだけ多彩な青色に包まれている事。
これ程光栄な事があっていいでのでしょうかと言いたくなる程の原作理解でございます。
そして皆を魅了する肌色の数々。これはね、霊力保護膜発生装置による防御面が確立されているという事もさることながら、遥さんがこういう格好するかと問われれば間違いなくするんですよ。
だって遥さんですし。ちゃんと自分が可愛くて美人だって分かっているタイプの子ですし。
何なら全裸で戦っても最強なので、「装備が軽装過ぎる」云々は「てめぇ遥さんエアプかよ」の一言で黙らせるようなそんなお方なので、まぁ非常にらしい在り方というか、非常に遥さんリスペクトが感じられる……そして何よりも可愛くてエッチでございます……!
これね、背中もすごいんですよ、いや、背中こそ凄いんですよ! 遥さんの背中が一体どうなっているのか是非是非書籍版の方でご確認いただけますと幸いでございます!
後衣装のバンド部分のこだわりとか、アクセサリーの小物とかもすっごい凝っていて、後は何よりも顔ですよ。
顔がすごく遥さんなのですよ。
カカオ先生が描く魅力的な「ぷにっと」したほっぺの中に包まれた碧眼と、そしてまつ毛。ウェブ版でも数えられる程度にしか描かれていない彼女の“まつ毛が長い”という設定をきちんと拾って下さっていて、可愛さと美人さんが同居しているんです。肩口と剣の鯉口に流れた髪の描写もすごく艶めかしくて大好きです。
蒼乃遥という女は、暖房器具の中でも、その重要性に反して中々そのビジュアルイメージが浮かばないキャラクターでした。それをここまで的確かつ魅力的なキャラクターとして世に出す事ができたのは、やはりカカオランタン先生の「モチーフへの解釈」と「卓越した理解力」、そして「類稀なる色彩感覚」と「天性のセンスと蓄積された経験が合一化された随一の表現力」あってのものだと私は確信しております。
⑤この上なく幸福な敗北感の話
そしてその中でも白眉たる絵は、やはり書籍版に出て来る「ある挿絵シーン」でしょう。
カカオ先生の神がかった表現力が爆発したシーンを見て、私は誇張抜きで泣きました。
そのシーンはですね、私が本作全体を通しても非常にお気に入りなシーンだったんですよ。
何度も表現に頭を悩ませて、一言一句に気を配り百万字越えの本作の中でも一番集中して書いた特別なエピソードなんです。
だからまぁきっと挿絵にはなるだろうなとは思っておりましたし、とはいえ思い入れが強すぎる上に流石に自分の中でそのシーンに対する耐性がついているので、ちょっとハードルが高いかなと若干不安を感じていた部分もあったんです。
結果:号泣
そうか、君はあの時こんな顔をしていたのか。
それが分かって、分からされて、もうその後はひたすらメソメソと泣きました。
あぁ、そうかと。私はこの瞬間を見る為にここまで頑張って来たんだと。それほどまでにその挿絵には、綺麗で、優しく、そして幸せに包まれていて
私はその瞬間、確かに敗北感を覚えたんです。
この上なく幸福な、私の最も愛したシーンを私以上に理解して下さった方がいるという敗北感を。
後、ゴリラがいつ嫁に惚れたのか問題がとうとう決着致します。
そういう意味でも注目度満載な「チュートリアルが始まる前に」の発売日は、いよいよ明後日、12月16日(金)です。絶対に損はさせないので是非是非手に取って頂ければ幸いです!