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「異議なし!」~実写映画・逆転裁判~

こんばんは、埴輪です!

【第1回カクヨムWeb小説コンテスト】の結果が出るまでは落ち着きませんね!

……というわけで、前々から気になっていた実写映画の「逆転裁判」をTSUTAYAで借りて見てみました!(毎月旧作が1本、無料で借りられるようになったので)

何かと良い評判を聞かない日本の「実写化」ですが、「逆転裁判」は良い出来だったのではないかと思います!

導入部分などに性急さがあったので、原作ファンじゃないとよくわからなかったかもしれませんが、そもそも原作ありきの実写映画は、原作のファンが見に来ることを前提にした作りであるべきではないかとも思います。
……どうも、それを原作を知らない人も楽しめる……という体で作ろうとするから、色々と無理が生じるのではないかと。
原作あっての実写化ですから、原作の良さを表現できればおのずと良い作品になるのではないかと思うのですが……!

その一方で、映画オリジナルの要素が入っていたのも好感触。
原作では「裁判をモチーフにしたゲーム」という部分で乗り切っていたところを、映画では「増加する犯罪に対して素早く判決を下す制度が導入された」という根拠を与えていました。
そして、こうした世界観を反映してか、舞台の日本はかなり荒れた感じの、例えるなら「平成にならずに昭和がずっと続いた近未来日本」といったテイスト。
これは原作にないイメージですが、映画ではとても良い雰囲気を作り出していたように思います!

登場人物の衣装は……正直、コスプレ感が拭えない部分でもありますが、実写化したこうなるだろうという部分を、正直にやり遂げた結果ではないかと思います!
この部分を崩してしまったら、「逆転裁判らしさ」が損なわれてしまうと思いますしね!

……そう、この「逆転裁判らしさ」へのこだわりが、本作では随所に感じられました!
その最たるもの……というか、代表的なものはBGM。
原作でお馴染みのBGMがアレンジされ、映画でも適切に使用されてたいたのは素直に嬉しかったです!

また、つくづく感じたのは原作シナリオの良さ。
映画ではほぼ原作通りのストーリーが展開されているのですが、ちゃんと実写映画に耐えうるテーマやストーリーが原作の時点でも展開されていたのだなぁと、改めて感心しました!

ミステリーとして見た場合、そのトリックに無理があることはミステリーに詳しくない私でもわかりますが、本作の持ち味はミステリーでもトリックではなく「逆転」にあることを考えれば、それすらも納得できるというか、とにかくよく考えられた物語だと思います!

……と、ここまで絶賛してきたわけですが、「なぜ実写化したのか?」という問いに対しては答えられないのも現状です。

「逆転裁判」はあの特殊なゲームシステム……つまりはゲームだからこそ味わえる面白さや良さがあると思います。
そこから物語やキャラクターを抽出することしかできない「実写化」において、それは大きなハンデになります。
だからこそ、独自の設定や演出で補っているわけですが、そこまでして実写化する意義とは果たして何なのでしょうか?

この問いに対して、「儲かるから」以外の明確な理由によって「実写化」された作品をいずれ見てみたいものです!(稼ぐのが悪いというのではなく、それ以外の根拠というか、意義というか、ポリシーというか……)

ともあれ、実写映画の「逆転裁判」は原作のファンの方なら楽しめると思いますので、機会があればぜひ一度ご覧ください!

では!

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