花井たま

妹を想うことが全て。この生活こそが幸せ。 妹が”いる”という事象に変えられるものは何もない。 日常にはらむ矛盾も、不可解な出来事も全て見る必要性などない。 無秩序に無重力に浮くか…

"人間植物"──それは人間に限りなく近い植物。 彼らは人間と同じように学ぶことができ、働くことができ、会話を交わすことができる。 鈴木緋色は人間で、長谷川蜜柑も多分人間で、青井つ…

存在問題を問うことは、或る存在者自身の存在様態として、この問うことにおいて問いたずねられている当のもののほうから──すなわち存在によって、本質上規定されているのである。われわれ自…

僕は小説を書いていた。本当につまらない小説だ。テンプレートに沿っただけの、何もかもがありがちな物語を書いている。どうしたら本当の”熱意”を知ることができるのだろう。──そんなとき…

俺はネット上で見つけた『Persephone（ペルセポネ）』というアカウントにアニメーション制作を依頼した。 ペルセポネはそれを快諾したが、俺にある代金を請求して──。 たった…

付き合っていた桜井佐紀と初めてキスをした日、彼女はトラックに轢かれて死んだ。 僕は”月兎”の力によって再び過去へ戻り、彼女を助けるためにもう一度ラブコメをはじ── 「──そんな…

あたしはミュージシャンだ。NO1のミュージシャンなのだ。 だから今日も誰もいないストリートでライブをする。 ”外出自粛”だとか言われてるけど、それでもあたしはギターをひっかくよ！

月が消えた。 月が消えたことに僕以外誰も気づかない。 気づいても「ああ、消えたのね」なんて言い出す始末。 僕はとうとうおかしくなってしまったのか？ この物語は、法律・法令に反…