AD&DというTRPGのゲームがあり、それでダンジョン・マスター(DM)してた時のこと。
このルールには上級魔法で「魔術師レオマンドの魔法の小屋」というものがあります。野宿せずに快適に夜を過ごせるというスグレモノ。オー○ーロ○ドにも、この魔法に近いものが出てきてます。記憶なのであやふやですが、この魔法は石造りだったか忘れましたが、実体のある建物を出します。
あるプレイヤーがPCに上級魔法を習得させる際、強力な火炎魔法とか雷撃魔法とかではなく、真っ先にこの魔法を習得させていました。堅実な旅をしようとするんだなと感心したのですが、ドラゴンとの戦闘になったとき、このプレイヤーは、
「この小屋って、出現させる際に場所を特定しなくてもいいんだよね」
と尋ねてきました。戦闘中に小屋なんか出してどうするんだと思ったのですが、地上でなければならないなんて記述がないので、
「特にないよ」
と答えると、
「それじゃ、ドラゴンの頭上5メートルの位置に出現させて落とす」
と言い出した。はあ?
「そんな使い方はダメだろ」
と反論したものの、
「空中に出現させることはできないなんて書いていないよね」
と言われて万事休す。石つぶて一つぶつけられても結構なダメージを受ける。それが家一軒分となると一体どれだけのダメージになるのか。こんな使われ方なんて想定されていないから、ルールブックにもダメージ計算方法が記載されていない。ゲームが進行中、しかも戦闘中ということもあって裏付けのある詳細な計算方法を吟味する余裕はないので、適当に計算したところ…
「これ、一撃で死ぬな…」
クライマックスだったのに、一瞬で終了。
家落とされて死んだドラゴンなんて、たぶんどこにもいないんじゃないでしょうか。
ちなみにこのプレイヤー、何食わぬ顔でしれっと旧帝大に合格していきました。
アタマいいヤツって、発想も常人と違いますね。