• 現代ドラマ

8月26日②

よっこらせっと。ここ最近は押し入れが僕の家だったのかと言いたくなるほどの安心感です。数分は持つはずなので手短に。

さて、社会人は夏休みってなんだったっけと頭を傾げ、学生さんは夏休みってこんなに儚かったかと短い夏の夢に憂いを感じている頃でしょう。そらそうです。そういう時期ですから。夏休みで1番嫌な時期とも言えますよね。最終日はなんか気が引き締まるというか。

そんな辛い時期だからこそ、遊びたい。そう思って早く勉強を進める佳乃少女。自分で言うのもなんですが、真面目にコツコツするタイプなので、8月の頭にはだいたい宿題を終えます。後は儚い夏を楽しむだけ!まあどうせ遊べませんが、正義とゆったり過ごすだけでもいい。そう思っていた中三の夏。もうすっかり打ち解けて、二人三脚(正義の脚が2本で、ボクの脚が片方サボりって感じ)で頑張ってきてた夏。夏休みまでは流石に誰も攻撃してきません。自分の夏が、受験が大切ですから。どうせいい学校には行けまい。そう思っていたボクはヤケに近かったですが、勉強はする事無くても夏を満喫したい。そう思っていました。

夏休みの最後には思い切り遊びたい。ボクのスケジュールを、両親にも話していて、正義にも話していて。正義は頷いて、いいな、とか、楽しそうだ、とはいいますが、なんだか乗り気ではありません。もしかして…?

「正義、宿題終わった…?」
「……いや。」
「分かった、手伝うから。終わったら遊びに行こ…?」
「その…だな。なんも終わってないというか……手付かずだ。」

ボクの素敵な夏休み計画は八割カット。正義の熱血宿題タイムとなりました。いつもは喧嘩してじゃれ合う親子喧嘩も正論すぎて何も言い返せずぐっと我慢して宿題を黙々とする正義がなかなかでした。

ま、最後の3日は遊ぶ時間も取れましたが。正義の楽観主義にも困ったもんです。
え、ボクも楽観主義…?まさか。ね?

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