気付けば6月も終わりそうですね…
小話をひとつ。ボクらの働く会社では定期検診の他に、特殊検診というものがあります。
これは夜勤をする人だったり、有毒ガスを扱う人達だったりが受けるものなのです。正義は少し危ないものを取り扱っているのでこの特殊検診を受けたのです…が、どうやら異常があった様子。少し不安げな顔をして事務所に飛び込んできました。
「なあ、俺……心臓と腎臓に異常が…」
ふぅ…と、作業用のメガネを外して正義に呆れます。
「原因、分かってないの?」
「分からねぇんだよな…怖ぇよな…」
「エナドリの摂りすぎ。ずーっと前から言ってると思うんだけどな…」
「…え?」
「カフェインは摂りすぎると腎臓が間に合わなくなるの…それが心臓の不整脈に繋がるから、そう診断されたんだと思うよ。この際やめたらいいと思うな…」
「そうなのか?そうか…まあ、体を壊しては意味が無いからな。分かった、ちょっと控えてみる。アドバイスありがとな!」
「…うん、いいよ。だけど1個だけいいかな?」
「おう。どうした?」
「…ボクら事務職はもう就業時間なんだよね…ちょっと、注目を浴びてるというかなんというか…」
そうです。ボクと正義では少しお昼の時間が違います。きっとボクのお昼ご飯ぐらいに検診を受けて、今から休み時間と言ったところだったんでしょう。
「…ええと、すみませんでした!」
すごい勢いで頭を下げたかと思うとびゅうっと走り去る正義。残されたボクは溜息しか出ません。
俯いて作業に取り掛かろうとするボクに部長が一言。
「若いのはいいなぁ!何もかも初々しい!」
という実に恥ずかしい思いを現在進行形で受けてます。休憩時間に少し愚痴りに来ました。…憂鬱。