ファンアート。
それは鮮烈なキャラクターを生み出したスーパー作家だけに許された至尊の証。
ファンアート。
それは熱烈な固定読者をもつエクセレント作家だけが得ることのできる至高の証。
うらやましい!
うらやましいぞ、ファンアート!
羨ましがる前に腕を磨けとか、更新サボるなとか、そういうもっともな正論はもはやぼくの耳には届かない。
いまぼくを突き動かすのは、夜より暗き情動——嫉妬。
そしてどうにか楽してファンアートを得たいという、闇より黒き衝動——怠惰。
誰かがぼくに囁いた。
「自分で描いちまおうぜ。AIで」
また別の誰かがぼくに囁いた。
「やめろ……それはすげえダサい」
うおおおおお!!
くらえ!
セルフ・ファンアート!!!
