江戸の雛人形の市のご紹介です。
作者の頭が雛祭り、というか、いつでも祭り騒ぎなもので、うっかり当日を逃してしまいましたが細かいことは気にせんといて下さい!
江戸では桃の節句前の二月二十五日から三月二日まで、十軒町、尾張町、人形町、浅草茅野、池之端仲町、牛込神楽坂、麹町、芝神明前に雛人形の市が立ったそうです(「江戸に就いての話」1980年:初版1956年、青蛙房)。
……いくつか「翠雨」にも出てきた町の名前が有りますね。
資料画像はこのうち、十軒町の市の様子を表したものになります。今回試みといたしまして、マンガの吹き出し様の加工を加えてみました。どうでしょうね。原図はどうぞリンクからご覧ください。
よくよく絵をご覧いただけると分かるように、雛飾りは男雛女雛を売っている店の他、掘っ立て小屋のようなところで道具がそれぞれ別に売られています。
お金持ちの武家や商人は一編に買い揃えられますが、江戸の町人は子供の成長に合わせて毎年少しずつ道具を買い揃えていく、そんな楽しみ方をしていたようです。
ディアゴ〇ティーニっすね!(゚ω゚) ←違う
十軒町は今でいうところの東京築地、明石町に辺りにあった町名です。
「翠雨」だと朝永氏中屋敷の近く、外田と修之輔が遊びに行った伊庭流の剣術道場をこの辺りに設定しました。
羽代藩の参勤交代がもう少し早かったら、雛人形の市を見に行くエピソードを加えていたかもです。……誰か買うのか、っていう話ですが、弘紀は精巧なミニチュア模型が好きだと思うんですよ!いや、作者が好きなんですけどね!
*画像は国立国会図書館デジタルコレクションから引用しています。
江戸名所図会 7巻. [1]
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2563380?tocOpened=1