雨露多　宇由

放課後、夕暮れ、僕以外に誰もいない教室。 優雅に読書を楽しんでいた僕は、一度も話したことのないクラスメイトに話しかけられる。 ——吸血鬼って知ってる？ 教室に男と女が二人きり。…

包丁を構えた通り魔、その標的であろう女子学生、それを見てるだけの僕。 もちろん僕にはこの状況をどうにかできるような能力は持っていないんだけれども——ふと気づけば、自分以外のすべて…

カップルがただひたすらにイチャイチャしてるだけです。

『夢』という単語にいささか心が乱される中学二年生の男子、香深。 真夏、八月の最中に彼はある珍妙な存在と出会う。 夢の世界、案内人、「悪夢」、そして『夢』 夢の無い少年が、夢を棄て…

――――――あと十五センチ、必ず届かせる。