先の話はできてるんですが、今日出すはずのところから2~3話の構成を変えたくて、ちょっと更新が間に合いませんでした。すみません。
明日はたぶん出せると思います~。おわびに、ボツにした部分を載せました。
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■1-9.(ボツ部) ディディエとスーリ、ジェイデンの会話
(前略)
ふたりがくつろいでいるところに、ディディエがやってきた。見たことのない顔をしていると思ったら、目に丸いガラス片のようなものをつけている。スーリがあとで聞いたところでは、その器具は眼鏡というものだった。(サロワはあまり医療機器が発達していないのである)
「ジェイデン殿下。今日のお勉強は、古ドーミア語で『国家論小編』を読む予定です。もちろん、序論はお読みになりましたでしょうね?」
ディディエの言葉に、ジェイデンはわかりやすく「ああー……」と言った。もちろん、お読みになっていないのである。
「エトリノスね。『市民の起源』と『賢人たち』を読んだわ」
スーリが隣から声をかけた。「『国家論小編』はわたしにはまだ難しいかしら?」
ディディエはメガネをくいっと押しあげて、ちらりと彼女を見やった。このように古典に関心のないジェイデンをいつも相手にしているので、すでにそれらを読んでいる人物がいてうれしいのだ。だが、まだスーリを王子の結婚相手として認めたわけではない手前、そのうれしさを隠そうとしているらしかった。
「……その二冊を読んでおられれば、じゅうぶん理解なさることができるでしょう。よろしければ、殿下といっしょにお読みになりますか?」
「ぜひそうしたいわ。弟に辞書を借りてくるわね」
彼女が弟の部屋へ向かうために出ていくと、ジェイデンは恨みがましい目で教師を見た。
「……こんなところまで来て古ドーミア語か? せっかく観光地に来てるのに」
「なにをおっしゃる。観光地だからこそですよ」
ディディエはメガネを外して小さな布でていねいに拭いた。「古ドーミアの国家戦略の緻密さや、公共インフラに注力したヘイデン王の慧眼について学ぶ絶好の機会でございます。……観光のおりにかような知識を披露すれば、スーリ殿もお喜びになるのでは?」
(後略)
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ジェイデンとディディエを会話させることと、スーリを弟の部屋に行かせることが目的のシーンだったのですが、構成上不要になったのでボツに。ディディエのメガネを書きたかっただけのような気もするw
あとはこちらも書きかけで中断している設定イラストです。
ディディエは当初、白髪交じりの五分刈りみたいなイメージだったんですが、描いてみるとスキンヘッドがかっこいいかな~と思いはじめました。下の絵はちょっとイケメンに寄せすぎた感があり、イメージではもうちょっと荒々しい感じの顔です。
三兄弟との関係もあわせて書いてみました。お兄ちゃんたちもそれぞれ描きかけのがあるんですが、なかなか手が付けられない~。