Ch.3は次回で終わりです。
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ジェイデンたちを追う全身鎧の騎士、ディディエの裏話。
彼の名前(ディディエ・ド・リラヴァン)は、ヴィリエ・ド・リラダンをもじってつけました。かといって、彼の作品をそんなに読んだことはないんですが……(SF関連では『未来のイブ』の作者)。
たぶん、高柳重信の句、
〈月下の宿帳/先客の名はリラダン伯爵〉
が印象に残ってたのかなと思います。
主役のジェイデンでさえフルネームが決まってないのに、ディディエだけ先に決まってしまいましたw
ディディエはアムセン建国に際して多大な功績があり、奴隷出身ながら叙勲されるにいたったのですが、主君リグヴァルトの子どもたちのうち、なぜかジェイデンの家庭教師におさまっています。
三兄弟のうち末子のジェイデンを選んだのは、たんに性格の相性によるものなのですけど(ジョスランはサイコパスだし、キリアンはビビりでメンタルが不安定だった)、建国の英雄が選んだ男子ということでジェイデンの株があがり、のちにBook1のような政情不安をまねくにいたったりしています。
ジェイデンの父リグヴァルト(アムセン国王)の朋友でもあります。
後天的に魔法が使えるようになった魔女(男性)ですが、敬虔なエテルナ教徒であるため、魔女を忌み嫌っています。サロワ出身の王妃フィニ(ジェイデンの母)のことも(魔女っぽいという理由で)あまり好きではなかったりします。