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ジャッキール王都居留記完結のお知らせとお礼

文披31題のお題にそいまして連載していたジャッキール王都居留記もなんとか、七月の終わりと共に完結できました。
お付き合いいただき、ありがとうございました。

このお話は、シャルル=ダ・フールの王国の番外ということで、何となく丁寧に生活していそうな(流れものなのに)傭兵のジャッキールを語り手にした番外編になり、若干、彼のエッセイ的な要素を含むものにしようと思って書いてみました。しかし、それだけではまとめづらいのでちょっとした事件を絡めることにしました。
ザファルバーンの王都の町の様子や、空気の感じなど、まったりお伝えしつつ、ちょっとミステリ風に謎も解いていく感じを目指しました。

レックハルドとファルケンは、辺境遊戯からのゲスト的な起用で、スターシステム的にすでに本編にもちらっと出ているのですが(苦い昼の挿話で)、実は当初今年の文披は彼らで書こうかなと思っていたからでもあります。書きやすさやお題、ネタのまとまり具合で、次回以降になったのですが、彼らの話もそのうち書くのも良いなと思います。

ジャッキールは、本来はあんまり主役に向いていないキャラクターで、勘の鋭い、本能で生きてそうなシャーや蛇王さんと比べると普通の人の感覚があります。そして、性格的にも、シャーがいないと成り立たない感じの控えめな影にいる感じのところもあるのでしたが、そろそろ自分もジャッキールの方が感情移入できるような感じのお年頃なこともあり、一人称ならいけるかな、と主役に持ってきてみました。とはいえ、要所要所はシャーにいて欲しいところがあるので大事な場面ではシャーにもかなり手伝ってもらっています。

今回は語り手なので、あんまりノリノリになられても困るので抑え気味のジャッキールでしたが、バキバキにキレている頃のジャッキールをご覧になりたい方は、シャルル=ダ・フールの王国本編やシャルル=ダ・フールの暗殺をお読みいただけると嬉しいです。

しかし、前回までは近未来っぽいSFで、現代社会にありそうなものも多いからお題に困らなかったのですが、今回はファンタジー時代設定(しかも、この世界観、魔法とかないから)にはかなり厳しいお題もあり絶望したのもなんどか。特に、アクアリウム、チョコミント、ヘッドフォン(次点でトマト…伝来時期が)が思い出深いです。
この作品は時代劇を変換してネタにしているところもあり、そのあたりのざっくりとした技術事情を参考に乗り越えましたが、ヘッドフォンばかりは正攻法は無理でしたね(笑)

去年の『カインの逡巡』は自分なりにはとてもよく書けた満足感が大きかったのですが、それゆえに燃え尽きてしまってしばらく文章書けなかったのですが、今のところ、今年は大丈夫な気もします。
シャルル=ダ・フールの本編も含め、続きを書いていけたらなと思います(とりあえずまずはU-RED in THE HELLかな)。

改めまして、1ヶ月、お付き合いいただきありがとうございました。

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