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雑記:「故郷を離るる歌」

https://kakuyomu.jp/works/16818093082635917378/episodes/16818093086309464052
『神罰王子と神官乙女のアナバシス』24話の挿入歌ですが、邦題『故郷を離るる歌』(原題「Der letzte Abend(直訳:最後の夜)」)というドイツの民謡です。

和訳版は原曲と歌詞が大きく違うので、拙作では原曲を私家翻訳して挿入しました。

3番だけですが、全文を載せておきます。

"
Großer Reichtum bringt uns keine Ehr,
[大いなる] 富は名誉をもたらさず

Große Armut keine Schand.
[大いなる] 貧乏も恥にはならず。

Ei, so wollt ich, daß ich tausend Taler reicher wär
ああ、私は銀貨千枚ぶんの豊かさで

Und hätt' dich an meiner Hand.
きみをこの手に抱きしめたい。
"

とまあ、こんな感じです。
本編がカネにまつわる話だったので丁度良いかなと思って挿入したのですが、実はこの3番にはまだ続きがあります。

"
Nun ade, ade, ade. Nun ade, ade, ade.
いざさらば、さらば、さらば。いざさらば、さらば、さらば。

Feinsliebchen lebe wohl!
愛しの細君よ、さようなら。
"

そう、これはタイトルからわかる通り、別れの歌なんですね。
ディオスは良さげな部分だけ切り抜いてマリーにアプローチしてますが、兵士たちは妻や恋人を王都に残してきた哀愁を歌っているのですね。皮肉です。


……という小ネタでした。

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