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泣いた日

 大切にしていたものがあるとか、そういうことではなく。
 今日。
 色々なことをして、何となく、自分の小説を読み返す機会がありました。

 そこには、それはそれは昔書いた小説がありまして。
 書いた時は、そこまでその小説に深い思い入れもありませんでした。

 400ページくらいの小説でしたから、多分、十日くらいで書いたのだろうし、そこまで本気になれないというのも当然だったと思います。
 内容はミステリーで、人が次から次へと亡くなっていく話でした。
 
 町の中にはペンギンが溢れかえり。
 死んでいく人たちはある高校の生徒。
 探偵である主人公はその高校の生徒。
 校長先生から依頼が舞い込み捜査を開始する。というもの。

 とある雑誌にいつも通り投稿し、
 初めて雑誌上で、
 
 あなたが書きたいと思っている物語は分かります。
 とても楽しみです。

 と編集の方からコメントをもらいました。
 
 早い話が、それは変なテンションの私(高校生)が横浜の街を歩くきっかけとなりました。
 そして。
 文藝(藝術)というジャンルに取り組んで、初めて泣いた日でした。


 はい。
 以上です。
 分かりやすく、思い出というやつですね。
 これは。

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