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仮面ライダーのお話

 みなさん、仮面ライダーはお好きですか?
 私は大好きです。好きなヒーローは色々いますが、仮面ライダーは私にとって原初のヒーローです。
 そんな仮面ライダーの新作映画「シン・仮面ライダー」を観てきました!

 例のごとくネタバレになるので詳しくは書けませんが、テレビ版、漫画版のオマージュと思わしきシーンが多く見られ、なかなかマニアックな作品に仕上がっていたかと思います。
 その中でもいくつかのシーンは、特に元ネタがマニアックだと思いました。
 もしかしたらオマージュでもなんでもないのかもしれませんが、私はこの作品のオマージュに違いないと思ったのです。

「仮面ライダー1971-1973」(著:和智正喜)
 2002年に第一部、2003年に第二部が刊行された作品を、2009年に第三部を加えた形で一冊にまとめた小説版です。
 この作品は、仮面ライダーは本郷猛ただ一人であり、2号以降のすべてのライダーは決して登場し得ない物語です。
 本郷がある人物から、マフラーと『仮面ライダー』という名前を受け取るシーンは涙なくして読むことはできません。
 そのシーンで本郷は、ショッカーと戦って欲しいと願いを託されます。
 この作中のショッカーは、様々な媒体に登場するショッカーの中でも最強ともいえる組織です。本郷も勝つのは無理だと口にします。
 対し、その人物は言うのです。「勝て」とは言っていない、と。ただ戦い続けて欲しい。
 ショッカーによってただ死を待つしかない人間がいる中、そのショッカーと戦い続ける誰かがいてくれる。それだけで、心は救われる。そういう存在になれ、と……。

 シン・仮面ライダーを観ているとき、私の心の中にはこのシーンが克明に思い出されたのです。
 私の書くお話や主人公には、このシーンに限らず、この作品に宿る魂に影響を受けているところが多々あります。私にとってそれくらい大きな存在であり、宝物なのです。

 すでに絶版して入手困難となっておりますが、シン・仮面ライダーが公開されたこともあり、是非ともオススメしたい作品です。

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