いつも「ヤツらは仲間を見捨てない」をお読みくださりありがとうございます。
こちらの小説は山士幌を銘打っておりますが、もちろん元ネタは北海道十勝地方にある上士幌町をモチーフにしています。
とはいえ、私は上士幌町に住んだことありません。強いて言えば、学生の頃に小麦の乾燥作業のバイトをやったくらいでしょうか。
ですが自分にとってその経験は、所謂北海道らしさの極致のような心持を抱かせることになりました。もう三十年以上も前の話になるのですが、それでもです。
極度の大規模化を図っていた当時の上士幌における小麦農家は、収穫時期において近隣の人たちが総出となって一気に収穫作業並びに一次乾燥を行っていました。当時の日本の農業は、小規模で兼業、個人的な農業であった中で、あそこは圧倒的な少人数大規模農業を実現していたのです。
一次産業として、収穫量に対する人口比は小さいことが望ましいとされるのは当然とされています。それこそが近世から現代にいたる農業の根本的革新であり、農業から外れることのできる人口の増加が文明の発展につながったのは言うまでもないこでしょう。
文献や大学での資料として知ってはいたものの、リアルで見せつけられたのは、自分にとってかけがえのない経験です。
『祈晴天』と書かれた酒が並ぶ乾燥施設で、自分は小麦農家を知りました。
自分の小説は表沙汰にしていなくても、十勝が転移元になっています。
機動悪役令嬢は音更町であり、とことんレベルアップをしようは帯広が転移元です。ナイトストーカーズこそ札幌が出発点ですが、悪役令嬢VSヒロインは清水町という表に出していない設定が存在しています。
シルバースプーンで一躍有名になった北海道の十勝ですが、本当に素敵な土地であることを個人的に保障いたします。
夏場はアホみたいに暑く、冬はバカみたいに寒い土地柄ですが、意外と雪は少ない立地です。実は大学の同期が市役所で頑張って広報をやっているようです。
数年前の飲みで、自分がご当地小説を書籍化して、十勝を盛り上げてやると吹いたのですが、全く実現はされていません。情けなく思いつつも、自分はこんなものでも構わないという思いもあるのが現実です。
さて、そういう意味不明の下地で開始した『ヤツらは仲間を見捨てない』ですが、プロット上では半分くらいを消化した段階です。
アウローニヤ編で世界を知り、ペルメッダで冒険者となり、そして〇〇編で……。
今後ともお付き合いいただければ嬉しく思います。
同時にギフトでもって応援してくださっている皆様には感謝の言葉もありません。今後ともよろしくお願いいたします。